イツホシマメゴモクムシ Stenolophus (Egadroma) quinquepustulatus (Wiedemann, 1823)

昨晩、我家の外灯下に来ていた小さな甲虫のの一つである。

大きさは、体長6ミリぐらいだったと思う。

上翅に星(斑)があるゴミムシの仲間は多いが、写真を見ていて気が付いたことがあった。頭部が横に幅広めということである。こうなって来ると、ゴミムシの仲間でも、ゴモクムシ亜科の甲虫であろうとの予測が付いた。

そして、ゴモクムシ亜科を当たると、イツホシマメゴモクムシという種だと分かった。

イツホシは、漢字で書くと五つ星であろうことが推測でき、左右の上翅の会合部にまたがる斑らが、五つ目の星に数えられているようである。上の写真でも翅の後端の方の左右の星は小さめであるが、これが消えて三つ星の個体もいるようである。

上翅に星(小点?)紋様があるゴモクムシは、各種ゴミムシ亜科の甲虫達と違って珍しい気がするので、そういう意味でも、愛おしいゴミムシの一種に見えて来る。

そこで気になり始めたのは、この紋様は進化の過程上、どこから引き継がれて来たんだろうということである。ゴモクムシ亜科と各種ゴミムシ亜科の関係性が学びたくなって来た。

さて、このイツホシマメゴモクムシの生息分布は、国内は、北海道から沖縄含む南西諸島にまでいるようである。そして、海外が面白くて、GBIF のオープンマップを眺めると、日本領の小笠原を経て、その南方のグアム島辺りで報告が上がっているのである。あとは、オーストラリアの西部奥地である。まぁ、当たり前だが、何かしらの理由と結びつくんだとは思う。

クロゴモクムシ Harpalus niigatanus (Schauberger, 1929)

最近、我家の外灯下によく来ているゴモクムシの一種である。

大きさは、体長12ミリぐらいだったのではなかろうか。

種名は……赤っぽいけど、クロゴモクムシと紹介されることが多いクロゴモクムシかなと思う。

同じようなサイズで、似た雰囲気にウスアカクロゴモクムシという種もいるらしいが、クロゴモクムシは、側縁に毛が生えているという特徴を指摘しているサイトがあり、そちらも参考に、上の写真の個体は、クロゴモクムシだろうと同定させて頂いた。(上の写真の個体は、よく見ると側縁から疎に毛が生えているように見える。)

さて、このクロゴモクムシの分布は、国内は北海道から九州辺りまでとの事である。海外は、 GBIFのオープンデータのマップで眺めたのだが、現段階では、日本の関東甲信越の辺りからの目撃報告しかあがっていなかった。

コヨツボシアトキリゴミムシ Dolichoctis striatus striatus Schmidt-Göbel, 1846/Dolichoctis rotundata

昨晩、我家の外灯下に来ていた甲虫のひとつである。

大きさは、写真だと違和感なく見えてしまうが、とても小さかった。体長で4ミリいかないんじゃないだろうか。

種名は、コヨツボシアトキリゴミムシ。

この極小のゴミムシは、南方系のゴミムシだと思われる。ゆえに、本州の関東以南から国内では九州辺りまで生息している模様。南西諸島もいるのかな?

海外では、赤道直下の辺りのエリアにもいる。興味深いのは、ニューギニア島の東部や、それに対するオーストラリアのヨーク半島なんかに目撃報告が集まっている。ちなみに、上のタイトルのところで、二つの学名を入れたが、どちらの学名でも、ほぼ同じ生息分布の情報が出てくる。

昨晩は、とにかく暑かったが、暑い日には暑い地方の生物が、寒い日には寒冷地の生物が元気に動き回ってるような気がする。