ルリヒラタゴミムシ Dicranoncus femoralis Chaudoir, 1850

先ほど、我家の外灯下に来ていた甲虫の一つである。

大きさは、体長9ミリぐらい。

ちょこまかと素早い動きだったが、なんとか、束の間の静止した瞬間に写真に撮ることが出来た。

種名は、ルリヒラタゴミムシ。

初めて見たというわけではなさそうで、今年も初夏辺りに、少し青っぽい金属光沢のある小さなゴミムシが外灯下に来ているのは知っていた。ただ、黒い光沢のあるゴミムシも、光源の当たり方によっては、青光りするのかなぐらいに半信半疑であった。

しかし、今回は、このゴミムシは、黒というよりは明らかに上翅が瑠璃色をしている気がすると思い、調べたところ、ルリヒラタゴミムシという種がいる事を知った次第である。

さて、このルリヒラタゴミムシの生息分布は、国内は、北海道から九州まで。海外の生息分布は、韓国とロシア沿海州南部からの報告が上がっている。という事は、その狭間に位置する北朝鮮にも生息しているものと考えられる。

セスジヒラタゴミムシ Agonum daimio (Bates, 1873).

最近、近隣で、この極小のゴミムシの写真を撮っていた。

小さいサイズと、動き回っていたせいでと、光量の少ない場所であったので、どうしてもピントを合わせられなかった。

大きさは、体長7ミリぐらいだった。小さいゴミムシだなというのが感想である。

種名に辿り着けるか自信がなかったが、セスジヒラタゴミムシという種なのではと考える。

国内での分布は、北海道から南西諸島まで。海外での分布は、ちょっと分からなかった。

ネット上には、あまり情報の出回っていないゴミムシだと感じた。

セアカヒラタゴミムシ Dolichus halensis (Schaller 1783) 3

このゴミムシは、ゴミムシ中のゴミムシというか、ゴミムシの定番だと思う。

過去にも投稿済みのセアカヒラタゴミムシを、今回再度投稿しようと思ったのは、胸部背側が赤くないタイプと出くわして写真に撮ったからである。

体長で17ミリぐらいだったと思う。

今回の個体に出会った時に、サイズ的にセアカヒラタゴミムシ、確率的にセアカヒラタゴミムシだと思いたかったが、私がセアカの背(胸部背側)と思っている部分が赤くないのである。

ただ、調べたら、このタイプのセアカヒラタゴミムシも普通にいると認識されていることを知った。では、私が思う背が赤くなく、腹部背側が赤っぽい今回のような個体に出会うと、セアカヒラタゴミムシの背って、腹部背側の事かとの迷いというか不安が生まれた。

でも、やはり、腹部背側の上翅は真っ黒で、胸部背側が赤っぽい個体にも、よく出会う事を考えると、セアカヒラタゴミムシの種名に含まれる背は、胸部背側で良いような気はするのだが、どうなのであろう?

さて、このセアカヒラタゴミムシは、我家の庭にもいる。そして、我家の庭の個体群は、以下のような感じである。

撮影は、本年5月31日……折りたたんだ下翅がレントンゲン撮影みたいに透けて見えているので、上翅のその部分は、色が薄く透明に近いんだと思われる。

同じ個体をもう一枚。

こちらは、光の当て方なのか、下翅は透けていない。直前の上の写真と同じ個体である。

ちなみに、我家のセアカヒラタゴミムシは、この胸部背側が赤茶色で、上翅の中央上側の色素が抜けるタイプである。(今のところ、他のタイプに出会った記憶がないと書きながら、3年前の我家の庭で見かけたセアカヒラタゴミムシの投稿で、凄くオーソドックスな個体の投稿をしているのにも気が付いた。)

最後に、これらの色彩変異が、どんな条件で生まれるのか、もしくは、もしかしたら、どんな条件で推移してゆくのか、ゆっくり観察して行ければなと考える。

相手は、自然下に幾らでもいるセアカヒラタゴミムシだし。

追記………本種の学名の登録年が18世紀と古いが、世界中に広がっているゴミムシのようである。ヨーロッパ、中央アジア、ロシアそして日本に及ぶ。