タニウツギ Weigela hortensis 福島県 標高 1100メートル

先週末に、家族が山登りにお友達と行くというので、私は、一行を登山口で下ろし、下山口で拾うという完全な運転手の役を買って出た。

買って出た理由の一つは、登山口も下山口も標高は1000メートルぐらいあり、待ってる間の5時間(結局は7時間)は、自由に自然観察やイワナ釣りが楽しめるからである。登山一行もスタート地点に戻ってこないコースが取れる事を喜んでくれる。お互いの利害が一致した。

想像以上に豊かな生態系であったが、先ずは気になった植物を種名に辿り着ける限り、紹介してゆこうと思う。

標高1000メートルを越えた辺りから山岳道路を車で駆け抜けている時に、遠くの急な山肌にところどころピンクの花を咲かせる樹木の存在が気になっていた。

登山組の下山地点の駐車場で待っている時に、その木を間近で見ることが出来た。

一目見て、ウツギの仲間である事は分かったが、調べたところ、タニウツギという名だと分かった。

この植物も生息分布を調べていると、日本固有種のようなものと認識して良いのかなと思った。

先ほど投稿したアカモノという落葉低木と同様に、日本海側の山地に多い樹木とのことである。そうすると、東北地方のほぼ真ん中を縦断する奥羽山脈に近い安達太良山(今回の観察地)は、更に西側には、越後山脈や出羽山脈があるものの、日本海側の山という認識になるのかなという知識が付いた。

そして、どうしてそういう傾向が生まれるのという疑問というか好奇心が芽生えてしまうのだが、日本海側と関東以南太平洋側で山脈が形成された時代にズレがあるのかなぁとも憶測したりする。真実は、まだ勉強していない。と

にかく、高山の生物達っていうのは、遠い遠い昔の日本という国土の形成の物言わぬ語り部だなと思うに至った。

山って、楽しいんだね。

ノヂシャ Valerianella locusta

この植物は、1年前ぐらいから気になっていたのだが、名前が分からないでいた。

とにかく、細い茎が二股に分かれて成長してゆくのが特徴だと感じていたが、やっと名前が分かった。ノヂシャというらしい。

あくまでも個人的な見立てで述べると、カンカン照りの日向というよりは、日照時間が少し限定されるような建物の近くとか大木の近くとかに生えている気がする。

これまた帰化植物であり、原産はヨーロッパで、渡来は明治時代の初めと考えられている。

ちなみに、チシャというのは中国名でレタスのことらしい。実際に英語で書かれたウキペディアを読んだところ、レタスより3倍のビタミンCが含まれており、他にもビタミンB6に鉄分にカリウムにベータカロチン等が含まれているとの事である。

欧米では、若葉が食用として利用されているという事であり、こうなったら、私も味見してみるしかないなという気になって来ている。

花が咲く前が良いと書いてあったが、果たして、花が咲く前に、この植物を見分けられるかなとも不安が残る。