コバネハサミムシ (キアシハサミムシ)

このハサミムシは、我家の庭で捕まえたものだが、基本的に、そこら辺の石の下で見つかる一般的なハサミムシは、このハサミムシかなと思う。

大きさは、今回は室内で定規を使って測ったので、ある程度正確な事が言えると思うが、触角を入れずに、1,5センチといったところ。

特徴としては、触角の先端が白いのではなく、3節目ぐらいから途中から白くなっているところは、注目して良いのではと思う。また、コバネハサミムシのコバネの意味するものは小羽であり、翅の名残のようなものが見えるのだが、上の写真だと写せなかった。

触角の先端が白く、このコバネハサミムシより1,5倍ぐらいの大きさで、腹部なんかがでっぷりしたヒゲジロハサミムシという種類も、私は、林内の朽木の中でよく見かけるが、2種は、上手い具合に棲み分けが成り立っているように感じる。

さて、ハサミムシ達を見て思うのだが、とにかく逃げたり隠れたりするのに長けている。スピードも知恵も結構備わっている気がする。ただ、土でも切り株でも、穴に逃げ込もうとするのだが、逃げ込もうとした穴が想像より小さかったり、奥行きのない穴っだったりで、頭隠して尻隠さずの状態でジッとしているハサミムシ達の光景をよく見る。上手く隠れきれていると思っているのか、いつかハサミムシ達に聞いてみたいものである。

ムラサキケマン

明日が大雪予報ということで、本日は寒風吹く曇天の中、なんとか庭の草むしりを進める。

そんな中、反日陰の場所で、ヤブジラミを発見。根こそぎ抜き去ろうと意気込んだが、茎の先に咲いている紫の花を見て、ふと考える。この植物は、ヤブジラミではないと。

そして、もしかして、これがムラサキケマンかと、呟きながら自問している自分が居たが、実際のところムラサキケマンなんだと思う。

この土地に引っ越してきた時に、大きなモミジの木の下に群落を作っていた絵が蘇ってきた。我が家の片隅でひっそりと代を重ねて来ていたのだと思う。

さて、このムラサキケマンという植物を調べていて分かったことは、毒草ということである。全草にプロトミンというアルカロイドの一種の毒成分を含んでおり、誤って食べると、嘔吐、脈拍低下、呼吸麻痺、心臓麻痺を引き起こすが、誤飲しての死亡例はないとのことでもある。

また、ウスバシロチョウという北方系の蝶の幼虫の食草になるとのことである。

因みに、ムラサキケマンを漢字で書くと、紫華鬘。華鬘とは、仏堂の中で見られる荘厳具である。

マクラギヤスデ  つくば市中部

仕事先で昼休みに敷地内の林を歩きながら、倒木をひっくり返したりすると、結構見れる生物である。

これがヤスデの仲間であるという事を知ったのは、つい最近である。

大きさは、2,5センチぐらい。名前は、マクラギヤスデ。確かに、体節と体節の間に隙間が見えて、線路上の枕木みたいに見える。

ところで、このマクラギヤスデを実際に見て感じる事を書いてみようと思う。

とにかく動かない。生物反応は薄い。ヤスデと分かった最近、指の腹で押してみたのだが、ぶにゅっていう触感ではなく、ガシっていった感じの鎧感が強い。

危険を察知すると隠れようとしたり、逃げようとする昆虫が殆んどの気がするが、このマクラギヤスデは動かない。脚とかも小刻みに動いている気配は伝わってこない。ちょっと、目を離した先に、移動を始めてる気配もない。

ただ、一度倒木をひっくり返した瞬間に木から外れそうになったのか、鎌首を持ち上げた格好になったマクラギヤスデが、短い脚をバタバタさせている瞬間は見たことがある。逆に、あの脚の回転スピードが有れば、結構それなりのスピードで移動できるはずなのにと思ったのも事実である。

防衛本能のない生物。進化の過程が気になる。