フトオビエダシャク 成虫 Hypomecis crassestrigata

最近、散歩中に、この蛾を見かけ、写真に撮っていた。

大きさは、開帳で35ミリぐらい。

シャクガで、この色合いこの紋様だと、変異の幅も考慮すると、種を特定するのがうんざりするが、今回は根気よく潰していこうと思った。

ネット上のシャクガの図鑑の類と睨めっこすること……10分。

フトオビエダシャクで間違いないと思う。(変異の多い蛾なので、なかなか外見からの種の特定には時間がかかると思う)

幼虫の食草は、ヨモギ。確かに、この蛾がいた近所は、ヨモギは沢山ある。

ネット上で一般的に見つけられるフトオビエダシャクの生息地は、北海道から九州までとシベリアとあるが、このシベリアの裏を取るために、学名でネット検索したところ、北海道や樺太の対岸の辺りと書かれている英語の記事を見つけた。おまけに、その地のフトオビエダシャクの個体写真も載っていたが、色合いは全然違うが、紋様のベース位置は、ピッタリと一致していた。

ここで気になったのは、ヨモギって、そんなに北の方まで生えているのかということである。調べたところ、北の地方には、北の地方特有の様々なヨモギが生えている事を知った。

ハガタベニコケガ 幼虫

最近、コナラかクヌギの巨木を眺めた時に、この蛾の幼虫を見つけ、写真に撮っていた。

大きさは、25ミリぐらい。直ぐに、コケガの仲間の幼虫だろうと予想は付いたが、調べたところ、ハガタベニコケガの幼虫だろうとの結論に至った。

ハガタベニコケガの成虫は、昨年、我家の外灯下で見かけて投稿済みだったのを覚えているので、そちらを参照して頂ければと思う。

コケガと種名に付くぐらいなので、幼虫の食すものは地衣類である。

我家のちょっと変わったキハラゴマダラヒトリ?

我が家には、一般的なキハラゴマダラヒトリとは少し違う雰囲気のヒトリガが訪れる。以下が、その写真である。

腹部の色合いは、以下のような感じ。

さて、このヒトリガが、私が一般的と思うキハラゴマダラヒトリと違うと思う点を挙げていくと……。

○ 腹部の色が、キハラゴマダラヒトリよりも、少し濃い気がする。キハラゴマダラヒトリは、もっと薄い。

○ 前脚の前面の色が、アカハラゴマダラヒトリの色合いに近い。

○ 触角の先が一部黒くなっており、この特徴は、私が見たことあるヒトリガの仲間では、オビヒトリも備えている特徴である。

この蛾は、たまたま誕生した蛾とは言えず、昨年の写真を振り返ったら、昨年もほとんど同じ時期に、同じタイプが我家の外灯下に現れている。

目下、この蛾が、何者なんだろうと思案中である。

ところで、キハラゴマダラヒトリを、学名のSpilosoma lubricipedaで検索したところ、結構、ワールドワイドな蛾である事を知ることになった。

ヨーロッパに始まりカザフスタンを経由して、極東のシベリアや中国や朝鮮半島、そして日本に及ぶユーラシア大陸をベルト状に分布している蛾のようである。そして、その英語のウキペディアを読んで、幼虫の食草の記載があったのだが、数種の紹介のうち、パッと日本で身近に結びついた植物は、タンポポとムラサキウマゴヤシ(ムラサキツメクサは無理があるだろうか?)であった。

確かに、近隣でキハラゴマダラヒトリが多出しているエリアには、この2種は、沢山生えてはいる。

ちなみに、日本でのキハラゴマダラヒトリの幼虫の食草は、猫も杓子もクワ科やミズキ科の植物と紹介されているケースが多いが、あのキハラゴマダラヒトリの幼虫と思しき毛むくじゃらの幼虫が、桑の木によじ登り、桑の葉っぱとかを食べている現場を、私は見た記憶はない気がする。