スゲオオドクガ 成虫

最近、近隣で、以下の蛾の死体に出会った。

特徴的なフサフサの触角と中途半端な大きさから、ドクガの仲間の予感はしていた。調べたところ、ネット上で、スゲオオドクガとして紹介されている蛾に似ていると思った。

大きさは、前翅長で17ミリぐらいだったと思う。

さて、ここで、この蛾の幼虫は、小川沿いのヨシとかに居るところの写真と共に、過去に投稿済みだった確かな記憶があったので、自らのブログの投稿を見返してみた。

すると、スゲオオドクガという名ではなく、スゲドクガという名で既に、やはり投稿があった。しかも、幼虫のみならず成虫の写真もアップしていた。(成虫の紹介をしていたのは、完全に忘れていた。)

しかし、その成虫の写真が、今回投稿しているスゲオオドクガと思われる蛾の写真と明らかに違う雰囲気なのである。同一種に対して、種名にオオを付けるか否かの人達が存在するというだけでは済まないようである。

大きさ的には、私が数ヶ月前にスゲドクガとして投稿した蛾の方が、今回投稿しているスゲオオドクガと言われている蛾よりも大きい記憶がある。今回の、スゲオオドクガは、触角が立派で雄と思われるが、概して雌より小さい雄にしても大きい蛾には思えない。

ネット上のスゲオオドクガとスゲドクガの記事は、スゲオオドクガの比率が多いので、私をはじめ、スゲドクガとして紹介している蛾は、他の蛾(例えば、キアシドクガ)を取り違えている可能性もなきにしもあらず。

ちょっと、今後、このスゲオオドクガ、スゲドクガに関しては、要観察続行というところであろう。か。

クロツヤミノガ?

我家のテラスの屋根の壁に、もうかれこれ数ヶ月くっ付いているミノムシがいる。

もともと何もなかった壁に、数ヶ月前に現れた感じである。

蓑の大きさというか長さは、3センチちょっとぐらいあるのではないだろうか。このミノムシの特長として、我家の庭に沢山いるオオミノガと思しきミノムシよりも細い蓑を持っているという点がある。

また、上の写真の個体が、クロツヤミノガで合っているなら、壁に45度ぐらいの角度で付いている点も特長と合致する。他にも、クロツヤミノガの食べ物が、地衣類という事も、このミノムシがその壁の同じ辺りにずっと留まっている事実と合致する。

さて、クロツヤミノガで合っているのであろうか?今後、色々な場所や自然条件下で、ミノムシの仲間に対する知識を増やす事によって、正解に近づいて行きたく思う。

オオミノガ?

我家では、このミノムシは、毎年見かけていた。

しかし、今年は、何か変?このミノムシが大量発生している事に気が付いた。その証拠に、顔を出して移動中のこのミノムシに、昼夜構わず結構出会う。

今まで、ミノムシって言ったら、木の枝の同じ位置にずっと居る生物のような認識だったが、とにかく、今年は、このミノムシの移動している瞬間に出会う。

写真は、9月の半ばに我家の庭で撮ったものだが、この少し前から、このミノムシの積極的な移動を目撃していた。

ミノムシの仲間は、おおよそ、日本に40種類ぐらい居るらしいが、ネット上では、数種類の紹介がされているだけである。元々、研究が発展していないジャンル(種類)のような認識を持ち始めていた矢先だったが、実際のところ、種や生態の特徴への言及も、いまいち揺るぎない一貫性(潮流)みたいなものを見出せないでいたというのが、本音である。

上の写真のミノムシも、オオミノガという名で紹介されている写真と大きさや形状が酷似しているから、オオミノガ?というタイトルで投稿しているが、本当に、オオミノガなのかは定かではない。

さて、このミノムシは、毎年、ポツリポツリとモミジの木などに慎ましくぶら下っているのは知っていて、しかし、付近に葉が食害されている痕跡は見つけられないし、一体、何を食べているのであろうか、はたまた、生きているのであろうかと少し心配になるような生物であった。

今回、庭のミノムシの多さに気が付くと同時に、例えば、この写真の個体が付いているモミジの木の葉が殆ど残っていない事にも気が付いた。そこで、ミノムシって葉を食べるの?と思い、調べたところ、オオミノガは、各種広葉樹木の葉を食べるとの記事を複数見つけた。

さて、ここで、解けない疑問が出てきてしまったのだが、我家の玄関ドアのちょっと上に陣取る同種と思われるミノムシが居るのである。5、6メートル離れた近くの木の葉まで、その場を不在にしている事を気付かれずに移動するのは不可能な気がする。一回だけ、その場所に鎮座するその個体と思しき個体が、殆ど直下の地面を昼間に這っていたのを見た記憶がある。しかし、夜には、殆ど同じ玄関ドアの上(今回はドアの開閉時に当たる場所)に戻って来ていたのは覚えている。(下の娘が、蓑虫は、あんなドアが頻繁に開く場所にくっ付くのは馬鹿なのかと言っていたのを覚えている。)

ここで、今回投稿に使った上の写真をよく見て頂きたいのだが、私には明らかにモミジの枝に付いた地衣類を食べている瞬間に見えてしまう。右の方の地衣類には、食痕と思われる必然的な形跡が見て取れる気がする。

こうなって来ると、玄関ドアの上の同種と思われるミノムシも地衣類を餌にしていたのかと合点がいく。

では、殆ど葉が無くなったモミジの葉を食べた犯人はと言うと、この投稿で初登場で番狂わせな展開を作るが、1匹のオオミズアオの終齢に近い幼虫が、ムシャムシャ食べていたのは、その後目撃している。

私は、オオミノガの幼虫は、葉も食べるが、地衣類も食べていると思いたい。

ところで、このミノムシというのは、オスは蛾になるが、メスは、蓑の中で一生、変態しないで過ごすようである。

1990年代の半ばに、中国起源のオオミノガヤドリバエの出現で、福岡県を皮切りに全国的に姿を消し、都道府県によっては、絶滅危惧種種の部類に入れられたオオミノガだが、最近は、復活してきているとの事である。

我家の庭にいるのが、オオミノガであるなら、今年は大発生している。