ハナオイアツバ 雌 Cidariplura gladiata (Butler, 1879)

昨晩、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、前翅長12ミリぐらい。

見た感じ、我家の外灯下に大量飛来するハナオイアツバに見えたが、ハナオイアツバの名前の由来であるハナオイ(鼻を背負ってる)が見て取れない。

おそらくハナオイアツバの雌は、種名の由来になっているような特徴的な下唇髭はしていないだろうとの予測は付いたが、調べたところ、この予測は正しくて、ハナオイアツバの雌は、上の写真のような細く二股に反り返った下唇髭をしているとのことである。

ここで、我家の外灯下に飛来するハナオイアツバで気が付いた事が有るとすると、1回目の出没は初夏に既に来ている。そして、2回目の出現は8月の半ばより始まり、2回目の出現は、結構な数が飛来している。しかし、1回目にも2回目にも共通しているのは、オスばかりなのである。今回、初めて、ハナオイアツバの雌を認識したかもしれない。

さて、そんなにもレギュラーで多く飛来するハナオイアツバの幼虫が、我家の敷地内や近隣のどんな植物を食べて成長して来たのか気になるところだが、幼虫の食草は不明とのことだった。ただ、こんなにも我家の外灯下に飛来してくることを考えると、ゆくゆくは突き止めれそうな気もする。

生息分布の方は、国内は、本州以南………対馬含む九州を経て、沖縄本島含む南西諸島まで。海外の分布は、韓国と台湾から生息報告が上がっている。

キノコヨトウ? Cryphia mitsuhashi (Marumo, 1917)

数日前に、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、小さめで、前翅長9ミリぐらいだったと思う。

種の同定に少し手こずったが、ヤガ科キノコヨトウ亜科のキノコヨトウなのではと思う。

幼虫の食草は、地衣類とのことだが、幼虫の画像を見た時に、どこかで見覚えのある幼虫だとは思った。ただ、膨大な写真の中から、このキノコヨトウの幼虫を写したと思われる写真を見つけ出すのは、現段階では簡単ではないと思った。

さて、キノコヨトウの生息分布は、国内は、本州以南……九州屋久島辺りまでいるようである。海外の生息分布は、韓国からの報告は上がっているようである。

コスズメ 成虫  Theretra japonica (Boisduval, 1869)

昨晩、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

違う角度からの写真をもう一枚。

大きさは、前翅長30ミリちょっとぐらいであったであろうか。

この雰囲気のスズメガで、真っ先に思いつくのは、セスジスズメだったので、セスジスズメを当たると、とても似た種にコスズメという種がいる事を再確認した。

では、セスジスズメなのか、コスズメなのかを、慎重に吟味してみると、上の写真の個体は、コスズメであることが分かった。

セスジスズメとコスズメの成体の違いとしては、セスジスズメの方が、名前の由来にもなっている背の筋がハッキリ目立つようである。他にも、上翅上のラインも、もっと濃くクッキリしている気がする。

幼虫の食草はというと、コスズメもセスジスズメも、どちらもブドウ科のヤブガラシなんかが知られているが、最近、庭のヤブガラシで見かけるのは、セスジスズメの幼虫ばかりで、ここんところ、コスズメの幼虫を目にした記憶が随分とない。そういった意味では、少しラッキーな出会いであったかもしれない。

コスズメの生息分布は、国内は、北海道から九州を経て、沖縄本島含む南西諸島まで。海外の分布は、朝鮮半島、台湾、中国大陸の東部からの報告が上がっているようである。

一方で、結構雰囲気の似ているセスジスズメの生息分布も記しておくと、国内は、殆ど被っているが、南方系の種らしく、海外は、西はインドまで、南は、東南アジアを経て、赤道を通過してオーストラリアまで広く生息しているようである。