クロシタキヨトウ 成虫 Mythimna placida (Butler, 1878)

先週の水曜日、木曜日と連続して気温30度超えの真夏日となった。そして、この写真を撮った先週の金曜日は、雨も降った。

基本的に、気温が高いほど、昆虫達の活動は活発になり、雨等のキッカケになるような条件が揃えば、昆虫達の羽化の集中も感じられると期待はしていたが、以下の蛾が、沢山、外灯下には集まってきた。

大きさは、前翅長20ミリ弱ぐらいであったであろうか。

後翅(下翅)が黒いのが見て取れるが、この特徴をピタリと種名は捉えていて、クロシタキヨトウという蛾である。一応、2年前の8月にも投稿済みの種であるが、その時は、下翅の色がハッキリと見えている写真が使われているわけではないので、今回、再投稿してみた。

幼虫の食草は、突き止められていないとの事らしいが、我家の外灯を目指して遠くからはるばる大挙で押し寄せて来ているわけではないと思うので、我家の敷地内の何かしらの植物を食べている可能性が強いと推測したい。

このクロシタキヨトウの生息分布は、国内は、北海道から対馬含む九州まで。海外の生息分布は、千島列島のユジノ・クリリスクからの報告が上がっているようである。明らかに北方系の匂いを感じる蛾である。

以下に、何枚かクロシタキヨトウの写真をアップしておく。

もう一枚。

ベニヘリコケガ 成虫 Miltochrista miniata (Forster, 1771) or Miltochrista miniata rosaria (Butler, 1877)

数日前に、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

ハガタベニコケガとして投稿しそうになったが、最終確認で違うと気が付いた。最初に写真を見た時には、肩のふさ毛の辺りに横に並ぶ黒い小点があるように見えたが、よく見ると両端に2個見えるのみである。ふさ毛に隠れているようにも見えない。

大きさは、前翅長11ミリといったところであろうか。

種名は、ベニヘリコケガ。

言われてみれば、縁(ヘリ)の方が、紅というかオレンジ色になっているのが、よく分かる。

幼虫の食草は、種名の後半が示すように、地位類である。

生息分布の方は、国内は、北海道から屋久島辺りまで。海外の生息分布は、Miltochrista miniata (Forster, 1771) の学目を使うなら、寒帯を除くヨーロッパ全土からロシアの亜寒帯の平原を経て極東の日本の辺りまで続いている。動物地理学的な旧北区の亜寒帯/温帯ラインに生息しており、古い蛾なのが伺える。

キンバネチビキバガ? 成虫  Sinevia temulenta (Omelko, 1998)

先週の木曜日の晩に、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは正直覚えていないのだが、前翅長4ミリぐらいの蛾らしい。(前翅長4ミリぐらいの蛾にしては、写真を鮮明に写せた方だなと思う。)

種名は、キンバネチビキバガ。

ただ、ネット上に、殆ど本種の情報が出回っていないので、根本的な最初の段階で、種名が一人歩きしてしまっている可能性も視野には入れておく。

情報は殆ど出回っていなかったので、幼虫の食草も分からなかった。

生息分布の方も、分からなかったかもしれない。