オオスナハラゴミムシ Diplocheila (Isorembus) zeelandica (Redtenbacher, 1868)

本日、我家の庭で朽木の下にいるところを捕まえて、写真に撮った。

ちょこまかと逃げ回る姿は、一般的な黒いゴミムシの仲間に見えたが、捕まえて見てみると、身体はガッチリと硬く、大きな顎も目に入った。

これは、いつもの黒いゴミムシ達とは違うと感じて調べてみた。

大きさは、体長で2センチちょっとといったところであろうか。

触角の第4節より先が赤褐色のところや、上翅の後端から腹部がはみ出ているところや左右非対称の顎牙の特徴から、オオスナハラゴミムシという種だろうとの結論に至った。

左右非対称の顎牙が見て取れる写真を以下に。

このガッシリとした顎牙と特殊な形状は、カタツムリの殻を割るのに適しているとのことである。我家の庭には、元々、目に見えるような大きさのカタツムリはいた気はしないが、ここ数年は、近隣の色々なカタツムリを持ち帰って来て、観察し終えると、庭に放してはいた。最近も、随分大きく育ったウスカワマイマイが、家の壁を這っているのを目撃している。そんな環境に誘き寄せられたのか、我家の庭で、この大きな強そうなゴミムシを目撃出来たのは、嬉しく感じる。

さて、種名にスナハラ(砂原)と付くことから、大きな河川の砂洲や沿岸部に居そうなイメージだが、我家の立地のような台地上の疎に森林があるような場所にも普通に生息しているゴミムシとの事である。

オオアトボシアオゴミムシ chlaenius micans

本日、庭の草むしりをしている時に遭遇。庭や近所でよく出会う上翅の後端に二つの対になる斑紋のあるゴミムシかとスルーしそうになったが、一応、写真に撮っておいた。

大きさは、16ミリぐらいだったのではと思う。

写真を見ての感想は、「あれ、想像していたより、光沢感が出なかったな。」というものだった。ちょっとスマホのカメラのレンズが曇ったかと不安になったが、このゴミムシの特徴を調べる中で、光沢感が出ない理由は、このゴミムシの産毛の生え具合にも原因があるのではと思うようになった。また、現場でも、いまいち光沢感がないなと感じ、きっと土の中に潜っていて汚れてたのかなとの印象を持ったのを思い出したが、実際は、産毛のせいで、光沢感が薄れていたと思いたい。

このゴミムシを、現場で手に摘んで、少し観察した際に、上翅後端の二つの斑紋に付随するように、黄色い産毛のラインが繋がっているなという特徴は掴んでいた。この特徴こそが、このオオアトボシアオゴミムシの特徴なのである。紛らわしい種に、アトワアオゴミムシという種がいるが、種名にアトワ(後輪)と付いているぐらいで、この黄色い産毛のラインが、産毛ではなく途切れのない紋様で形成され不完全な輪っか状に見える種なのである。色のついた産毛が紋様へと固定化されていく進化を、素人考え的に予想したいが、とにかく、この2種は、進化の過程で、かなり近い関係に思えてしまう。

さて、今回の投稿の主役であるオオアトボシアオゴミムシの生息域は、国内では、北海道から南西諸島。一方、アトボシアオゴミムシの生息域は、北海道から屋久島辺りまでである。学名によって、海外での生息域を調べようとしたのだが、ネット上では、簡単には、出てこなかった。

ところで、このオオアトボシアオゴミムシの登場で、我家の庭では、上翅後端に対になる斑紋があるゴミムシは3種目になった。ちなみに、その2種は、私の種の同定が正しいかは疑わしいが、アトワアオゴミムシキボシアオゴミムシである。

オオヨツボシゴミムシ

最近、少し時間があった時に、近隣の雑木林を散策した。切り倒された大木の切り株を少し穿ってみたら、この初見のゴミムシが飛び出して来た。

大きさは、体長2センチ弱ぐらいあり、黒地に黄色の紋様のコントラストが美しく、凄いクールなゴミムシに出会ってしまったと、1人感動を抑える自分がいた。

調べたところ、名前は、オオヨツボシゴミムシと分かった。ヨツボシゴミムシという種もいるが、紋様の色が、もっとオレンジがかっていて、紋様も筋ごとに段差があるわけではなく、断然、このオオヨツボシゴミムシの方が、お洒落な感じである。

ネット上の記事では、大き目の川の河川敷等で見つけている投稿が多かったが、私が見つけた場所は、川と呼べそうなものからは、少し遠い場所であった。

ちなみに、ヨツボシゴミムシとは、まだ出会っていないが、ヨツボシクビナガゴミムシという類似種とは、近隣の小川近くの湿地で、昨年出会ってはいる。

一応、群馬県と東京都が、本種を絶滅危惧Ⅰ類に、埼玉県、神奈川県、三重県、大阪府の4府県が絶滅危惧Ⅱ類に、徳島県と高知県が、準絶滅危惧種に指定している。