スジベニコケガ 今年第2化目 Barsine striata striata (Bremer & Grey, 1853)

昨晩、我家の敷地内で見かけて写真に撮っていた。

大きさは、前翅長17ミリぐらいであったであろうか。(昨晩のことなのに、大体のサイズも思い出せない。真実は、あまりにありふれた蛾なので、しっかり目測で測るという行為を怠ったんだと思う。)1化目より2化目は小さいというのが定説だが、1化目の個体群より、そんなに小さいような印象は受けなかった。

種名は、スジベニコケガ。

2化目の特徴としては、1化目より紋様がビビッドでメリハリがあるというものもあるが、これは当てはまると感じた。比較参照出来るように、今年1化目の個体の投稿に飛べるようにしておく。

ところで、上の個体が雄なのか雌なのかといった事に関しては、紋様がビビッドな方が雄であり、雌は雄より一回り大きく、色合いは薄めであるというのが、これまたスジベニコケガの定説であるが、これを考えると、上の写真の個体は雄なのであろうか。

まぁ、それにしても色鮮やかな出立ちである。

さて、この蛾は、近隣ではよく見かける蛾であるが、今年は我家の外灯下には、殆ど現れなかった。昼間の隠れ家となるような庭木を随分スッキリさせてしまった事が原因であろうか。

幼虫の食草は、地衣類。ただ、今のところ、壁とかで地衣類を食べているどの幼虫が、スジベニコケガの幼虫なのかは私には、分からない。

生息範囲の方は、国内は北海道から九州近海まで。海外は、樺太やシベリアや朝鮮半島にいるとの情報があったが、私は海外の生息範囲に関して、なるほどとなるような裏取りはしていない。

ヒメキホソバ 成虫 Eilema cribrata (Staudinger, 1887) 福島県標高 1100メートル

先週末に、家族が山登りにお友達と行くというので、私は、一行を登山口で下ろし、下山口で拾うという完全な運転手の役を買って出た。

買って出た理由の一つは、登山口も下山口も標高は1000メートルぐらいあり、待ってる間の5時間(結局は7時間)は、自由に自然観察やイワナ釣りが楽しめるからである。登山一行もスタート地点に戻ってこないコースが取れる事を喜んでくれる。お互いの利害が一致した。

想像以上に豊かな生態系であったが、先ずはこんなのもいた。

大きさは、前翅長16-17ミリぐらいあったと思う。

直ぐに、ヒトリガ科のコケガ亜科のホソバの仲間であろうとの予測は出来たが、種名は、ヒメキホソバ。

幼虫の食草は、コケガ亜科であるので、地衣類。

ネット上の情報では、低地での目撃情報も多かったが、標高1100メートル近くにも居るんだと思ったのが、正直な感想である。

あとは、ヒメと種名に付いているが、決して小さいホソガのような気はしない。(今回、見たものが今シーズン1回目の羽化の個体の可能性がある。夏型は、グンと小さくなるようである。)

生息分布は、北海道から九州屋久島辺りまで生息しているらしい。海外での生息分布は、ちょっと分からなかった。

ゴマダラベニコケガ 成虫 Barsine pulchra leacrita (Swinhoe, 1894) 2

最近、近隣で、この蛾の写真を撮っていた。

過去の投稿を確認したところ、昨年の9月13日に投稿済みの種であるが、今回、写真に撮った個体は、今の時期にいた事を考慮すると、今シーズン1回目の羽化の個体と考えたい。

大きさは、前翅長15ミリぐらいだったであろうか。もう少しあったであろうか。

さて、この蛾を見たときに、随分と赤みの強いスジベニコケガだと思いそうになったが、確か、似た雰囲気の別種がいたよなとの記憶が脳裏を過ぎった。

そして、調べたところ、やっぱり居た。ゴマダラベニコケガである。

幼虫の食草は、地衣類とのことである。

個体差はあるものの、スジベニコケガ然り、本種も、それにしてもビビッドな色合いである。

この色合いの持つ意味は、なんかしらの警告色かなんかなのであろうか。

分布は、国内では、北海道から九州、まで。海外は、朝鮮半島からロシア沿海州………一方のスジベニコケガも、似たような分布域のようである。

ちなみに、これらの2種の属するグループの中には、どうも中国や台湾にも、似てるけど違う種が存在しているようである。