アキカバナミシャク 成虫 Eupithecia subfumosa (Inoue, 1965)

最近、近隣で見かけて写真に撮っていた蛾である。

大きさは、前翅長8ミリぐらい。

最初に飛翔している姿を目にしていた時には、その小さなサイズと色合いからヒメシャクの仲間と予想していたが、写真に撮ったものを見て、嘴が尖っていることに気がついた。

こうなって来るとナミシャク亜科を当たった方が正解だろうと思い、ナミシャクの仲間を調べると、11月12月といったタイムリーな時期に現れるアキカバナミシャクという種がいる事を知った。

幼虫の食草は不明とのことである。

生息分布の方は、国内は、本州、四国、九州。海外の分布の方は、一応、日本だけから生息報告しかないようである。

ユウマダラエダシャク 秋型 Abraxas miranda miranda Butler, 1878

数日前に、我家の庭で見かけた蛾である。

直ぐに、ユウマダラエダシャクであろうと思ったが、一応、調べて見たところ、やはりユウマダラエダシャクで間違いなさそうである。

大きさは、前翅長23ミリぐらいだった。

過去にも投稿済みのユウマダラエダシャクを再投稿してみようと思った理由は、10月の半ばにも、まだ成体(今シーズン2化目の個体だと思われる)が確認出来たと言う証と、春型と秋型とで何か外見的違いがあるのであろうかという点からである。

この外見的特徴の差異に関しては、私が気付けるのは、秋のユウマダラエダシャクの方は、若干小さいかなと感じるぐらいである。

このユウマダラエダシャクの幼虫の食草は、ニシキギ科のマサキやマユミ等とのことであるが、我が家の生垣にマサキが長い距離使われている場所がある。嫌でも視界に入って来る生垣なのだが、未だユウマダラエダシャクの幼虫を、その生垣で目にしたことはない。

ユウマダラエダシャクの生息分布は、国内は、北海道から九州を経て屋久島辺りまでいるようである。(沖縄本島含む南西諸島にも生息しているかは、目下、私なりに、情報を整理検討中である。)海外の分布は、韓国からの報告が上がっている。

ちなみに、ヒメマダラエダシャク(Abraxas niphonibia Wehrli, 1935)という少し小さくて酷似した外見の種がいるが、我が家の庭では、ユウマダラエダシャクと、このヒメマダラエダシャクが、同時期に混生しているようである。ヒメマダラエダシャクの方の生息分布は、国内は、北海道から九州を経て、沖縄本島含む南西諸島まで。海外の生息分布は、朝鮮半島を経て、ロシア沿海州南部まで。

個人的には、この2種の生息分布が被りすぎているところに興味が湧く。

ウラベニエダシャク 成虫 雄? Heterolocha aristonaria (Walker, 1860) 2nd

最近、近隣で見かけた蛾の一種である。

大きさは、前翅長10ミリぐらい。

種名は、ウラベニエダシャク。

この場所で出会うウラベニエダシャクは、黄色味が強いこの色彩のものばかりの気がする。今年も、ワンサイクル早い時期に、この場所で出会っている。今シーズン、少し間をおいての、2回目の遭遇なので、この個体は夏型と捉えて良いのかなと考える。

ところで、3年前の6月27日に投稿済みの種であるが、その時の写真よりは断然良い写真が撮れたと思うので、再投稿してみた。

さて、このウラベニエダシャクの幼虫の食草は、スイカズラ科のスイカズラやヒョウタンボクらしいが、とりあえず、今回の個体がいた場所の周辺環境を眺めると、スイカズラ(忍冬)だろうと思う。

生息分布の方は、国内は、本州以南…..沖縄本島含む南西諸島まで。海外の生息分布は、朝鮮半島の南側。台湾に生息しているか掴めなかったが、対岸の中国からの報告は一部の地域であるようである。

3年前の投稿では、宮城県のレッドデータで準絶滅危惧種と紹介しているが、現在、その括りには入っていないようである。