マメノメイガ 成虫 Maruca vitrata (Fabricius, 1787)

先週末に群馬県の万座温泉(標高1800メートル付近)に行った際に、宿泊先の宿の周辺でマメノメイガを沢山見かけて、てっきり高地の低い気温を好む蛾かと思いそうになったが、翌日に我家の外灯下(標高25メートル)でも、見かけたのである。

近隣でのマメノメイガとの出会いは、初めての気がする。

大きさは、群馬県の標高1800メートル近辺で見かけたのと同じぐらいで、前翅長13ミリぐらいだった。

近隣では、あまり見かけない蛾の気がする。

幼虫の食草は、マメ科の野菜含むマメ科の植物。

生息分布の方は、国内は、北海道から九州を経て、沖縄本島含む南西諸島まで。海外の分布は、ヨーロッパ含むユーラシア大陸の高緯度地域と北米大陸とアフリカ北部から中東にかけては少ないが、アフリカ大陸の南半分や中南米を皮切りに、インドから東アジアにかけて、また東南アジアからオーストラリア大陸東岸にかけて、凄く繁栄している蛾だと分かった。

国内では、6月から10月頃に現れる蛾のようである。

マメノメイガ 成虫 Maruca vitrata (Fabricius, 1787) 群馬県 万座温泉 標高1750メートル

先週末に群馬県の万座温泉に出かけた際に、宿泊先の宿の周辺に、無数にいた蛾である。

色が少し濃い個体の写真も以下に。

大きさは、平均前翅長13ミリぐらいの蛾であった。

種名は、直ぐにツトガ科ノメイガ亜科のマメノメイガと判明したが、幼虫の食草のマメ科植物というのが気になった。標高1800メートル近辺のマメ科植物って、何なんだろうと気になった。散策した感じでは、「はい、これだね!」と言えそうな植物は目に入らなかった。

このマメノメイガの生息分布は、国内は、北海道から九州を経て、沖縄本島含む南西諸島まで。海外の分布は、ヨーロッパ含むユーラシア大陸の高緯度地域と北米大陸とアフリカ北部から中東にかけては少ないが、アフリカ大陸の南半分や中南米を皮切りに、インドから東アジアにかけて、また東南アジアからオーストラリア大陸東岸にかけて、凄く繁栄している蛾だと分かった。

どちらかと言うと、暖かい地域に繁栄している蛾のように見えるのだが………では、なぜ標高が高く気温も低い高地(標高1800メートル付近)に沢山いたのか、気になるところである。

タイワンウスキノメイガ 成虫 Botyodes diniasalis (Walker, 1859) 群馬県 万座温泉 標高1750メートル

数日前に群馬県の万座温泉へ出かける機会があったのだが、その際に見かけた昆虫の一つである。

大きさは、前翅長22ミリぐらいであった。

直ぐに、知っている蛾だと気が付いたが、自宅の近隣にもいるこの蛾(オオキノメイガ)が、こんな標高の高い場所にも居るんだとも最初は思った。

自分の知っている蛾というのは、オオキノメイガなのだが、最近、オオキノメイガと近似種のタイワンウスキノメイガを、少し腰を落ち着けて、色々な角度から比較してみていた。

そして、その比較から得た知識を基に、上の写真の蛾の種名を考えた時に、上翅の前縁寄りの中央辺りに、ハッキリと小さな紋が見て取れる点と、標高が高く気温の低い場所にいた事を考慮すると、タイワンウスキノメイガの方ではないかなとの結論に至った。

ちなみに、一つ前の投稿で、地元の低地(標高30メートル弱)で見かけたタイワンウスキノメイガかオオキノメイガか同定しかねる個体を、タイワンウスキノメイガ?として投稿しているが、そちらでも触れたが、タイワンウスキノメイガの幼虫の食草と、タイワンウスキノメイガの生息分布を以下に、もう一度、記しておく。

幼虫の食草は、オオキノメイガと同じく、ヤナギ科のポプラやヤマナラシと紹介されていることが多いが、この標高1800メートル近辺にポプラが植えられてるとは思えなかった。ただ、近所の綺麗な沼の畔には種類は分からないがヤナギの低木が生えていたので、そうしたヤナギの低木の葉を食べて成長して来たと、私は睨んでいる。

タイワンウスキノメイガの生息分布は、国内は、北海道から九州を経て、屋久島辺りまでいるようである。海外の生息分布は、朝鮮半島からロシア沿海州南部、台湾、中国南東部、インドシナ半島、ガンジス川流域(言い換えるならヒマラヤ山脈辺り)あと、珍しいところでは、アフリカ西岸大西洋沖のポルトガル領マデイラ諸島やスペイン領カナリア諸島からの生息報告も上がっている。

一方、オオキノメイガの生息分布は、国内は、本州以南……九州を経て、沖縄本島辺りまでのようである。海外の生息分布は、朝鮮半島と台湾からの報告が多く、中国の広範囲からの生息報告も上がっているようである。オオキノメイガの方が東アジアに限定されているような気がした。