トラマルハナバチ Bombus diversus (Smith, 1869)

最近、近隣で見かけて写真に撮っていたハナバチである。

静止してくれず、常に飛び回っていたので、どうしてもピントが合わせられなかった。

大きさは、腹部を丸めていることが多いので、推測し難いが、余裕で体長20ミリは超えそうな大きなハチである。

別の角度から写した写真をもう一枚。

沢山の毛深い蜂の中から、本種に行き着く特徴を見出すと、頭部に毛が生えていない事と、脚部腿節の太さであろうか。

こうした点を材料に種を特定すると、おそらく、トラマルハナバチであろうとの結論に至った。

上の写真の個体は、大きさから越冬した雌であることが分かり、それらより小さい雄や働き蜂は、夏以降に現れるようである。

また、マルハナバチの仲間達は、土中に作られたノネズミ達の巣が遺棄されたものを巣として利用しているということも知った。

さて、このトラマルハナバチの生息分布は、国内は、北海道から九州まで。海外は、韓国からの生息報告が上がっており、朝鮮半島には生息しているようであり、ロシア沿海州南部にも生息していると思われる。

Periclista erythrogramma? Periclista属の一種の幼虫

最近、このハバチの幼虫によく出会う。

ただ、何もしなくても出会えるわけではなく、コナラの葉っぱを、ガサガサならぬバサバサした時に、地面へと落ちてくる。

上の写真の個体で、体長15ミリぐらいではないだろうか。

これだけ特徴的な雰囲気なので、種名に直ぐに辿り着けると思ったが、簡単ではなかった。最初は、蛾の幼虫から入ったが、目ぼしいものはおらず、頭部の黒い眼のような点に気が付いた。ハバチの幼虫かと思い、調べるが、写真は沢山見付けられるのに、種名は出て来ない。

結論は、和名が未だないPericlista erythrogramma(マルハハバチ亜科)が有力なのではと、思っている。

虫の分類って、意外とグチャグチャだったり、未研究の種達があるが、このハバチも、その例であろう。

生息分布に関しては、国内も海外も、ちょっと調べられなかった。

キコシホソハバチ(キコシボソハバチ)Tenthredo mortivaga (Marlatt, 1898.)

最近、近隣で見かけたハバチである。

派手目の色彩と、腹部の細さが、飛翔中から目立っていた。

静止して腹部を丸めると、腹部の細さが伝わり難いかもしれない。

大きさは、体長13ミリぐらいであったであろうか。

種名は、キコシホソハバチ。

幼虫は、ウシハコベやオランダミミナグサを食べると書いてある情報を読んだが、確かに、このハバチがいた場所は、ミドリハコベの日向の群落の中であった。

キコシホソハバチの生息分布は、国内は、本州、四国、九州。海外の生息分布は、ちょっと分からなかった。