エントツドロバチ
Orancistrocerus drewseni
(Saussure,1857)

数日前に近隣で見かけて写真に撮っていたドロバチの一種である。

大きさは、体長20ミリぐらいだったであろうか。

少し接写出来た写真を以下に。

種名は、エントツドロバチだと思う。

上の2枚の写真は、この蜂が地面に降りて来て、乾燥した泥を運ぼうとしている瞬間を写したものである。

エントツドロバチの名の由来は、この手の蜂が泥で作る巣の入り口を煙突状に作る習性から来ている。

さて、このエントツドロバチの生息分布は、国内は、本州以南…‥対馬含む九州そして大隈諸島まで。海外の生息分布は、朝鮮半島の南側と台湾と中国の沿岸よりの一部といったところであろうか。

ムネアカアリバチ 雌. Bischoffitilla pungens (Smith, 1873)

最近、近隣で見かけて写真に撮っていた昆虫のひとつである。

コンクリートの法面を普通の蟻に混じって、胸の色がオレンジの蟻が、かなりのスピードでちょこまかと歩き回っているのが視界に入った。

山ならまだしも、平地のこんなところで、胸の赤い蟻に出会えるのであろうかとの疑問を抱きながら、動きの速いこの昆虫の写真をなんとか撮ってみた。

大きさは、体長で9ミリぐらい。

確か、アリバチという種達がいたよなという記憶が過り、調べたところ、アリバチ科のムネアカアリバチという種と分かった。

上の写真で分かるように、明らかに翅がないが、翅がないのは雌であり、雄には翅があるとのことである。翅があると言っても、羽蟻のように、一時的に生えてくる可能性も視野に入れている。

生息分布の方は、国内は、本州から屋久島まで。海外の生息分布は、ちょっと分からなかった。

このアリバチの仲間は、土中のハナバチの幼虫に寄生させる形で、自分の子供達を育てる習性を持っているとのことである。

ルリチュウレンジ 幼虫 成虫 Arge similis (Vollenhoven, 1860)

最近、近隣でサツキの葉をガジガジやっている幼虫を見かけた。

撮った写真を見返して、蛾の幼虫ではなく、ハバチの幼虫かと気が付いたが、ここで繋がった。出会いたかったハバチの幼虫であると……。

この写真を撮った時点で、幼虫の大きさは、案外と大きくて、10ミリちょっと超えるぐらいはある。

ルリチュウレンジの幼虫である。

ルリチュウレンジと言えば、仕事で毎週数回訪れる場所に、広範囲に及ぶツツジの植栽があるのだが、そこでよく見かける黒い(間近で見ると、少し青い光沢がある)ハバチである。

結構、沢山いるので、幼虫も直ぐに見つける事が出来そうと思うのだが、なかなか幼虫には出会えないでいた。しかし、今回、他の場所のサツキの植栽で出会うことが出来た。

さて、このルリチュウレンジの生息分布は、国内は、北海道から九州を経て、南西諸島まで。海外は、朝鮮半島、台湾、中国の南東部に生息しているようである。まぁ、園芸植物とも言えるサツキやツツジの輸出入と共に、世界各地へと拡がってしまいそうな昆虫の気もする。

一応、成虫の写真も載せておく。