ミツバ?

最近、近隣で見かけて写真に撮っていた。

日陰の側溝を覗いていたら、溜まった水に派手な生体反応があったので、そちらの正体を突き止めようとしていた際に、傍に見かけた感じである。

水が染み出しているような場所で、白い極小の花と言えば、セリかと結び付けようとしたが、どうも葉っぱが、明らかにセリではない。

もしかして、これってミツバと思い、葉っぱを千切って匂いを嗅ぐが、あのスーパーで売られているミツバの匂いはしてこない。超微かに感じるぐらいである。ここで、かじって味を確かめる事も検討したが、そこは、毒草だったら嫌なので慎重になった。

去り際に、道路のアスファルトの隙間から生えている植物が気になり写真に撮ったが、こちらも同じミツバなんだと思う。

ミツバって、野山にも生えているんだと知った1日であった。ちなみに、側溝の派手な生体反応の主は、なんとなく予想は出来たが、ザリガニであった。

イヌザクラ

先週末に、家から徒歩で行ける範囲の里山を歩いていたとき、カラフルな小さな実を付けた里木が目に入った。

この雰囲気の実を付けるのは、近隣だとウワミズザクラかイヌザクラであるが、その時点では、実からウワミズザクラかイヌザクラかを見分ける知識は持ち合わせていなかった。

そして、近隣でよく見かけるウワミズザクラの実だろうとスルーする流れだったはずだが、この実を付けている樹木のツルツルした表面で端が波打った葉には違和感を感じた。葉の色も気になった。近隣で似たような雰囲気の葉を持つ植物と言えば、ヤマフジであるが、明らかにヤマフジではない。

もしかして、イヌザクラって、こんな実と葉だったりするのかと調べたところ、まさにイヌザクラの実と葉と合致する事になった。上の写真からは、イヌザクラの実の特徴である丸め(ウワミズザクラの実は卵型?)のところと実に顎が残っていないところが見て取れる。

さて、ここで気になったのは、その場所に同じような実を付ける樹木は複数沢山あった。しかし、全部がイヌザクラではなかったような気がする。ウワミズザクラも混じっていた…いや、ウワミズザクラの方がメインだったような気がして来た。(近所なので、確認しに行けば良いだけだが。)

とここで、普通の人なら絶対に頭を悩ませないような疑問が頭の中をグルグル巡るようになってしまった。花や実の類似形状から、ウワミズザクラもイヌザクラも、元々は同じルーツの木で遠い太古に枝分かれしたと考えたいが、それならば、その場所場所の環境に合わせて枝分かれして行ったと考えたい。ゆえに、同じ環境に、同じような特徴の近似種が生えていると、どうして?となってしまうのである。

どちらかが、後から移入されたのであろうか?

ヌマトラノオ

こないだの週末に、近所の田んぼ脇を歩いているときに、この植物が目に入ってきた。

直ぐに、これが、ヌマトラノオという植物だろうとの予測は付いたが、ちゃんと調べたところ、実際に、ヌマトラノオであった。

さて、この植物がヌマトラノオと直ぐに分かるのには理由があって、既に過去に、同じような田んぼ周りの、もうちょっと乾いた場所に生えるオカトラノオという近縁種の投稿をしているのだが、その際に、ヌマトラノオというもっと湿地好みの種がいる事を学んでいたからである。

ただ、まさにこんなに田んぼの水の中に生育できるとは予想していなかった。ヌマトラノオとオカトラノオの違いを他にも述べると、先ずは葉の形が違う。オカトラノオの葉は、もっと丸みのある菱形といった感じで大きい。一方、このヌマトラノオの葉は、写真でも分かるように、細長い。

他にも、花穂が垂れ下がるのがオカトラノオで、シャンと真っ直ぐに立つのが、ヌマトラノオと考えられている。そういう意味では、上の写真のヌマトラノオは、微妙に花穂が傾げている印象はある。

近隣では、オカトラノオもヌマトラノオも、時々見かける植物であるが、今回みたいな上から見下ろす形ではなく、花穂を横から見れるような場所では、どちらも和風に趣き深さを醸してくれる植物である。