シバツトガ? 成虫 Parapediasia teterella (Zincken, 1821)

数日前に我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、体長9ミリ弱ぐらいであったと思う。

違う角度からの違う個体の写真を、もう一枚。

ところで、このシバツトガと思われる蛾は、これから我家の外灯下に現れる似たような細いツトガ達と比べると、サイズ感が小さい気がする。

幼虫の食草は、種名が表すように、イネ科の芝が知られている。

生息分布の方は、国内は、北海道から沖縄本島含む南西諸島まで。海外の生息分布は、ちょっとミステリアスなのが分かった。先ずは、この蛾の学名で調べると、殆ど海外の情報が出てこないのである。そこで、この蛾の英名であるbluegrass webworm mothというフレーズで検索したところ、海外のウキペディアのようなものに辿り着いた。そこには、興味深いことが書かれていたのだが、アメリカ合衆国のジョージア州で、1821年に発見されたようである。その後、西方のニューメキシコ州やアリゾナ州で見つかったのpが、1930年代。カリフォルニア州のロサンゼルスで見つかったのは、1955年。サンフランシスコは、1988年。そして、目下、北米大陸のあらゆる場所に拡がり中の蛾なのである。

一応、日本では、1964年の兵庫県が初観測となっている。

知名度の割に、正確な情報の少ない蛾なのが分かった。

ヨトウガ Mamestra brassicae (Linnaeus, 1758) 2nd

昨晩、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、案外大きく、前翅長で20ミリちょっとぐらいありそう。

ヤガ科ヨトウガ亜科のこの手の蛾達(ハガタヨトウと分類されそうな種達)は、色彩の変異も大きく、本当に見分けるのが紛らわしいが、近隣で、この時期に現れるのは、先ずは、1番お馴染みのヨトウガと思って良いのではないだろうか。

上の写真の個体もヨトウガだと思う。2年前の同じ時期に、ヨトウガの投稿はしている事を確認したが、過去の自分にしては珍しく、種の同定を間違っていない気がする。

さて、このヨトウガの幼虫は、イネ科の植物以外なんでも食べてしまう害虫的扱いを受けている蛾の幼虫である。

このヨトウガの生息分布は、国内は、北海道から屋久島まで。海外の生息分布は、ヨーロッパに幅広く濃く繁栄している蛾である。その流れが、ロシアを転々と横切り、極東の日本や朝鮮半島やロシア沿海州南部まで到達した感じである。北米大陸に飛び火していないのが、個人的には奇跡に感じてしまう蛾かもしれない。

イタドリハムシ Gallerucida bifasciata (Motschulsky, 1861)

2年前の3月の終わりにも投稿しているが、今回の個体は、我家の庭にいたイタドリハムシという事で、投稿してみることにする。撮影は、先週の金曜日の夜である。

ハムシの仲間にしては、大きさは大きく、体長で1センチ弱ぐらいはあるハムシである。

確か、イタドリハムシだったよなとの知識は持っていたが、実際にイタドリハムシである。

イタドリハムシの名の由来は、タデ科のイタドリやギシギシやスイバを好んで食べるところからである。

過去に、我家の庭でも、このイタドリハムシを見かけた時に、そうしたタデ科の植物の生えていない我家の庭(唯一ヤブタデが生えているかな)で、何を食べているのであろうと気になった事があった。

今回、とうとう突き止めることが出来た。彼らは、カタバミ科の大きなオッタチカタバミを貪り食べていた。昼間なら、人影を感じると、直ぐに地面へと落ちて、逃避行動を取るのに、夜は、随分と鈍感というか大胆なんだぁーとも眺めていた。

そして、このイタドリハムシを通して、今回、もう一つ気付きがあった。気付きというのは、このイタドリハムシも、黒とオレンジ色の紋様のパターンを持つ甲虫かということである。このパターンは、甲虫の科を超えて見られるものである。何かしらのメリットを得るための擬態なのか、ちょっと分からないが、甲虫の科を超えて、よく見られる紋様パターンである。

さて、このイタドリハムシの生息分布は、国内は、北海道から九州(対馬含む)まで。海外の生息分布は、興味深くて、東アジアは、朝鮮半島、ロシア沿海州南部、台湾や中国の東部一帯。他にも東南アジアやオーストラリアの幾つかの都市で確認されている。そして、1番興味深かったのは、中央アメリカに濃く拡がっており、その繋がりで、南米大陸の東岸も西岸も赤道辺りまでは確認されているのである。また、北米大陸は、東部から西部へとヨーロッパの移民達が移動したルートと言いたいようなエリアに拡がっているのである。意外なのは、ヨーロッパは、スペインの南部の地中海岸にのみ生息を見てとれる。