キボシカミキリ 

本日、昼休みの散歩中に、何処からともなく、甘い匂いが漂ってくる。直ぐに、イチジクの果実が熟した匂いとは推測できたが、辺りの木の中からイチジクを見つけ、何か昆虫でも居ないか目を凝らしてみる。

すると、足下の草むらに、こんなカミキリ虫が飛び出してきた。

キボシカミキリというらしい。紋様の方は、黄色い点がもっと沢山ある個体など、個体差が大きい種類みたいだが、このキボシカミキリが好む木がイチジクやクワという事なので、キボシカミキリで間違いないと思う。

よく見かけるゴマダラカミキリより一回り大きい感じの中の大といったサイズのカミキリムシだった。

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2021年8月4日追記

桑の木にいるのを近隣の各所で見かけていたが、昨晩は我家の外灯下にも来ていた。最初の投稿で、ゴマダラカミキリより大きいと書いているが、その後に出会ったキボシカミキリは、昨晩の個体も含め、ゴマダラカミキリと同サイズといったところであろうか。

ノコギリクワガタ

本日の夕方、我家から2キロほど離れた親戚の家に、仕事帰りにたまたま立ち寄った時に、見つけて、写真に収めた。

短歯型のノコギリクワガタの雄。我家の近隣で出会えるクワガタと言えば、コクワガタとノコギリクワガタの2種。過去に旅行先や引越し先で捕まえた事があるヒラタクワガタやミヤマクワガタやアカアシクワガタは、近隣で一度も見かけた事は無い。

そんなノコギリクワガタ、今年は、それほど当たり年では無かった気がする。年によっては、立派な大顎(大アゴ)を備えた大きなノコギリクワガタのオスと幾度と遭遇出来る年もある。そして、ノコギリクワガタと言うと、カブトムシのオスと同じく、8月いっぱいぐらいまでで寿命を迎え姿を消すイメージを持っている。この9月の半ばを過ぎても健在なノコギリクワガタのオス、未だに繁殖の相手を見つけれずに彷徨っているのかもしれない。

最後に、このノコギリクワガタに関する私の幼少の思い出を書いておく。私が育った街中の環境では、ノコギリクワガタを自然下で見つける事は奇跡でしかなかった。時折、家の網戸に、カブトムシが飛んで来てしがみ付いただけで大興奮の環境であった。(誰かが逃したカブトムシの可能性も多大にある中)

そんな小学生時代にも、夏の旅行先でノコギリクワガタを捕まえ持ち帰り、飼い始めることがあった。そして、同時に、アゴが湾曲せずに小さく真っ直ぐのノコギリクワガタも存在する事を、子供向けの昆虫の本で知っていた。そして、絶対飼ってみたいとの気持ちは、どんどんと強くなっていっていた。

そして、ある時、千葉駅に徒歩圏内の住宅地に住んでいた私は、千葉駅前のSOGOの隣にあったニューナラヤというデパートの屋上で、小さな網を張り巡らせた小屋みたいなところに、ちょっとした自然が再現され、カブトムシや数種類のクワガタが放されていて、自分で捕まえた奴をレジに持って行って購入するという形で販売されている事を知る事になった。

数回の下見の後、短歯型のノコギリクワガタが居ることを突き止めた私は、小遣いを握りしめて、その短歯型のノコギリクワガタを、レジへと持ち込んだのだった。確か、ノコギリクワガタの雄は、800円だった気がする。あとは、会計を済ませて、自転車か小走りで、家に帰り、その戦利品というかニューカマーを繁々と眺めるだけであった。

ところが、レジのお姉さんが、「どうして、こんなに小さなツノの奇形っぽいのを買うの?大きいのは怖くて捕まえられないの?私が、代わりに捕まえてあげようか?」との予定外の問答を吹きかけて来たのであった。私は、ひたすら、これで良いんですと連呼し、なんとかその短歯型のノコギリクワガタを購入し、家に持ち帰る事に成功したのであった。最後まで、そのお姉さんが怪訝そうな顔をしていたのを、今でも思い出せる。

ちなみに、この短歯型のノコギリクワガタは、幼虫時代の栄養不足が影響しているとの認識を持っているが、果たして現代の知識でも、それであっているのであろうか?

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2021年6月7日追記

数日前に、我家の外灯下に中大型のノコギリクワガタの雄が飛来していた。

一瞬、エラが張っているように見えて、ミヤマクワガタと思ったが、中歯型のノコギリクワガタだと思う。

朽木の中から這い出して来たばかりなのか、牙に付いた泥のようなものが新鮮さを感じる。

人間なんかより全然短い寿命だけど、その人生を思い切り謳歌して欲しいと心の中で送り出した。

 

 

ヤハズカミキリ

昨日は、仕事が休みだったので、のんびりと庭の草むしり。ここ2ヶ月ぐらい手付かずだった少しジャングル状態のエリアに飛び込んでみる。すると、生い茂る草むらからは、見たこともないありとあらゆる昆虫が飛び出して来る。

そんな昆虫のひとつがこれ。明らかに初めて見る(意識する)カミキリムシ。

カミキリムシの仲間には、この手のツブツブがあってくすんだ色の種類は多いんだが、外見的に一番似てそうなのはヤハズカミキリかと第一候補の予想を立てる。そこから、細部を照合して行こうと考えていたのだが、ヤハズの意味を調べた時点で、アッサリとヤハズカミキリで間違い無いと断定するまでに至れた。

矢筈の意味→弓の両端の弦を留めかけておくような所謂V字の切れ込みみたいなもの。

この初めて知った知識を基に、もう一度このカミキリムシの写真を眺めてみると、左右の上翅(固い翅)の先端が尖り、真ん中がV字に切れ込んでいるように見えるではないか。大概の甲虫の上翅は、ぴったり隙間無く合わさるものが多い筈である。

同時に、10代の頃を過ごした北九州のとある街の背後に矢筈山という低山が有り、よく登っていたのを思い出した。そして、きっと山頂の形が矢筈だったに違いないと、遠い過去の思い出の山とも、その知識をクロスすることが出来た事に、些細な幸せを感じた。

さて、このヤハズカミキリは、他の方々の画像を見るとピンク色をしている個体が多い。昨日、我が家の庭で見つけたヤハズカミキリは、ピンク色とは表現できない事を認める。蛹から羽化したてが、ピンク色が鮮やかであるとの記事も読んだので、その辺りに、昨日の個体がピンクに見えない理由のひとつが、もしかしたらあるのかもしれない。

ところで、このヤハズカミキリの習性をネット上で調べようと思ったら、ほぼ殆どヒットしない。こういう種こそ、草の根の人達の観察に依り、習性(どういう樹木に産卵されるとか、成虫の食性等)が解明されて行くべきと思い、なんとか推理するんだが、ある程度の確証を持った推測は出来そうも無いので、この投稿においては、何も、このヤハズカミキリの習性に関する私的意見を書かないことにする。

ただ、外見的には似てないが、上翅が同じ矢筈の特徴を持つハイイロヤハズカミキリが、伐採放置された細い枯竹に産卵して、幼虫はその中で育つという習性との類似性はないかという推論は、現時点で持ってみたいと思う……全然違ったりしてね。

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2021年5月10日追記

少し前に、我家の外灯下に、このカミキリが来ていた。その時の写真を以下に。

確かに羽化したてなのか、ピンク色をしたカミキリであった。