トゲザトウムシ 群馬県万座温泉 標高1750メートル

先週末、群馬県の万座温泉に出かけた際に、見かけたザトウムシの一つである。

大きさは、体長7ミリ程度。身体の部分は、案外大きく見えるザトウムシであった。

調べてみたところ、トゲザトウムシという高地に生息するザトウムシと分かった。

トゲザトウムシの名の由来は、頭部に三つの小さな棘が並んでいるところから来ているみたいだが、上の写真では、ちょっと確認できない。ただ、第二歩脚が異様に長いという特徴は、上の写真からも分かるので、トゲザトウムシなんだろうなと思う。

生息分布は、ブナが生えるような本州の山地にしかいないようである。海外の生息分布に関しては、ちょっとたどり着けなかった。

ちなみに、このトゲザトウムシは、長野県との県境近くの更に標高の高い日本国道最高地点(2172メートル)でも見かけた。

オニグモ 雌 Araneus ventricosus (L. Koch, 1878)

時々、ウナギ釣りに出かける古い水門のところで必ず出会える大きな蜘蛛である。

大きさは、大きい個体だと腹部の端から頭部のてっぺんまでで、3センチぐらいあると思う。

この手のクモが、オニグモと名に付くクモなのは知っていたが、果たして何というオニグモなのかを調べてみた。

すると、ズバリ、修飾語の何も付かないオニグモという種である事を知った。まさに、大きさ的にKING of 鬼グモが、オニグモだったのである。

外見的特徴としては、腹部の雰囲気は個体によって微妙に違いがあるが、脚の根元の方が毛が禿げて黒光りしているのは、本種の特徴なのではと、私は思っている。

生息分布の方は、国内は、北海道から九州を経て、沖縄本島含む南西諸島まで。ただ、東日本の高山帯には進出していないようである。海外の生息分布は、朝鮮半島、台湾、中国の北から南へと東側は結構内陸部まで生息しているようである。

ナカムラオニグモ Larinioides cornutus (Clerck, 1758)

4年前の6月12日に写真に撮っていたクモの名前が判明したので、投稿してみる。

大きさは、一緒に写り込んでいるステンレスの棒との比較や、当時の記憶から、体長10ミリ弱ぐらいはあったのを思い出せる。

種名は、今なら簡単に辿り着けるのだが、ナカムラオニグモである。

さて、このクモは、少し興味深い事実があって、北方系の蜘蛛として、とても知られているクモという事実である。福井県以北の日本海側や長野県では一般的なクモであるらしい。そして、私が暮らす茨城県南部にも生息しているのが分かるが、この福井県と茨城県の北部辺りを結ぶラインを南限に、植物も昆虫も一つの区分けが存在しているのには、なんとなく気が付く時がある。

地球温暖化が叫ばれる中、我家の近所のナカムラオニグモも、北を目指して移動を始めるかもしれない。ちなみに、都道府県が独自に定めるレッドリストにおいて、千葉県は、このクモを準絶滅危惧種に指定している。

一応、このクモの生息分布は、国内は、北海道と本州と言えば良いのであろうか。学名の登録年が古い事から推測出来るが、ヨーロッパには北から南まで広く生息している。そして、日本を始め極東アジアの寒い地域にも生息している。いわゆる、この流れは、動物地理学的な旧北区という括りでよくある事だ。そして興味深いのは、新北区と言われる北米大陸(主に東部)にも広く生息している事である。

地球上で大陸が分裂し始める前の時代からクモや昆虫って、地球上に存在したって事なのであろうか?この辺も、少しづつ学んでいければなと思う。