クロコブタケ  Hypoxylon truncatum (Schwein.) J . H . Mill . 1932

最近、近隣の雑木林で以下のキノコの写真を撮っていた。

雑木林内の倒木や枯枝上で、よく見かける菌類ではあるが、この際、何というキノコか調べてみた。

結果、種名は、クロコブタケというキノコだと分かった。

肉質は固く、食には不向きのようである。

ブナ科のナラ類によく現れるとの事だが、写真に写る木も、コナラの倒木のように見える。

このキノコの分布を眺めると、国内は、北海道から南西諸島まで。その流れで、台湾、フィリピンまで、分布は繋がっている。そして、ニュージーランド、ハワイ、アメリカ合衆国東部……あとは、世界中にところどころ飛び火しているようである。

ホコリタケ(別名 キツネノチャブクロ)Lycoperdon perlatum Pers.

最近、近隣で、このキノコを見かけて、写真に撮っていた。

この写真のもの達で、縦に3センチぐらいあったのではないだろうか。

一目見た時に、「ははぁ〜ん……踏むと破れて煙が出るキノコだな。」と思い、実際に踏んでみたのだが、煙は上がらず。不思議に思って、柄から傘の部分を剥いてみたところ、白い身がギッシリと詰まっている。

はて、このキノコは、何というキノコだろうと調べたところ、やはりホコリタケ(英名 common puff ball)で合っているようで、まだ若かったために、身が詰まり、まだ傘の部分に胞子が溜まる空間が出来ていなかっただけのようである。ゆえに、もう少し経てば、傘の表面が自然に破れたり、ちょっとした刺激で破れて、中の胞子が空中に散霧されて、いつものように、埃が舞い上がったみたいになったようである。

このホコリタケは、厳密には、数十種類の何某ホコリタケという風に分類されるようであるが、今回の写真の個体は、ごくごく一般的なホコリタケとして、ホコリタケという名で紹介しておくことにする。

先ほども言及したが、若いステージのこのキノコは、身がぎっしりしていて、食用にもなるようである。ハンペンのような食感とも、何かの記事で読んだ覚えがある。ただ、同時に、鉛やカドミウムといった重金属やセレンを吸収して生物濃縮する性質もあるらしく、これを知ると食べない方が良い気はしてしまう。この性質を利用して、重金属の土壌汚染を知るための環境指標生物としての研究がされてもいるようである。

そして、生息分布の方だが、ほぼ世界中に広がっているキノコのようである。ただ、それほど広がっていない地域もあり、この差が、何から来ているのか好奇心が芽生える。