ミチタネツケバナ

先週の日曜日、子供達と一緒に庭の草取り。そんな合間に、こんな植物の写真を撮っていた。

ヨーロッパや東アジア原産のミチタネツケバナという外来種である。

そして、このミチタネツケバナの事を調べていて、エッて驚いた事実に、国内での初確認は1992年、意外と最近のことなのである。この時点で宮城県から日本海側にかけてのその辺りで既に繁殖していたらしい。

ゆえに、環境省や農水省等の国の機関も、まだ調査段階(?)なのか生態系被害防止対策外来種には指定していないと思う。因みに、同じように国内で着実に繁殖はしているのは確実なのだが、国が何も対策や調査の言及をしていない種として、私のブログで、マダラコウラナメクジなんかの投稿もしているので、興味があったらご覧になってください。きっと調べれば、未だ被害防止対策種に指定されていないこうした比較的新しい外来生物が、他にも色々居るのかなとは想像できる。

さて、このミチタネツケバナのミチの部分は未知でも意味を成してる気がするが、実際のところは、在来のタネツケバナが、水田周り等の湿った環境に自生しているのに比べて、台地の乾いた土壌にも生息出来ていたり、その辺の住宅地の合間にも生息出来ていたりする点にちなんで、身近で乾いたイメージにも繋がる(?)道が選ばれたのかなと思われる。

個人的印象としては、このミチタネツケバナは、なかなか強敵である。最近では、至る所で見かける。そして、初冬や早春に、「未だ小さい未だ小さい」と除去を怠っていると、いざ抜こうと思った時には熟した種の鞘が破裂して、種を小さな範囲にばらまかれてしまうのである。

言い換えるなら、遅くても、3月の半ばから下旬ぐらいまでには、他の種よりも優先的に除去しておいた方が良い外来雑草の気がする。

ここで、最近思うのは、地域や地区ごとの雑草対策カレンダーみたいなもの(もちろん日向や日陰、土壌成分も加味した)が有り、人々で共有できると、少しづづ外来雑草も減っていくのではと思ったらしている………この先に有るのは、除草剤等を使い、雑草を頑なに進化させてしまうより、人類の緻密さや優しさや共存の姿勢で、雑草と対話の上、減少して行ってもらう考え方である。(笑)

最後に、私のブログで在来のタネツケバナの投稿もしていたと思うので、このミチタネツケバナとの違いのひとつを簡単に書いておくと、種の鞘の付き方があるようである。ミチタネツケバナの種鞘は、花より上に真っすぐに付くみたいで、一方タネツケバナの方は、花より下に斜めに付くようである。

もちろん、他にも色々な違いは有るが、ここでの紹介はやめておく。

オランダミミナグサ

先週の日曜日、子供達と一緒に庭の草取り。そんな際中に、よく見慣れた雑草の写真を一枚撮っていた。

名前は、オランダミミナグサ。ヨーロッパ原産の外来種で、日本には、1910年代だから大正時代に入ってきたようである。現在では、ほぼ世界中に広まっている模様。

さて、毎年この秋に生まれ夏には死ぬ外来の雑草と付き合っていての印象というと、よく書かれている粘り気って、何処に有るのかなと思う。毎年、かなりの数を素手で抜いたりするが、粘り気を感じた記憶が無い。

また、この雑草で気になるのは、上の写真でも分かるように地表を這う根に凄い小さいメッシュ状の菌糸みたいのが発生しているケースによく出くわすのである。これが根っこの一部なのか、根と共生している菌なのか分からない。

ただかなりの確率で植物の成長で地表が隠れた部分とかには、この菌糸のようなものが蔓延っている気がする。アレロパシーの一種のような気もするし、この地表を覆うメッシュが、この植物の必要とするだけの地表湿度の維持に関与しているようにも思われる。

そして、乾いたところならともかく、この菌糸みたいのが蔓延る場所では、このオランダミミナグサを気持ち良く根から引き抜くのは不可能である。茎の下部が脆く、そこからちぎれてしまうのである。その後、再び、上部が再生してきているかは未確認だが……

最後に、このオランダミミナグサのミミナグサの部分は漢字で書くと耳菜草となるらしく、ネズミの耳に見えるからとか紹介している記事も沢山ある。因みに、私には、耳よりは舌(ベロ)に見える。