クロスジコウガイビル つくば市南部

休憩先に選んだ場所の近くをお昼時にウォーキングしている時に、草むらに無造作に放置されている比較的新しめの段ボールが目に留まった。

好奇心からひっくり返してみたところ、思いの外、小さな生物の住処になっていた。放置されてから10日ぐらいと思われる段ボール、昨日の雪でへなった感のある比較的新しい段ボールの下にも、沢山の生物が集まってくるのかという発見もあった瞬間だった。

そして、一番目を引いたのは以下の生物である。

一瞬、また水田まわりというシチュエーション的に、ノハラナメクジかと思ったのだが、どうも違う感じがした。おそらく、コウガイビルの仲間であろうとの予想が付く。

次に、もうちょっとコウガイビルっぽさ見せる個体も居たので、そちらの写真もアップしてみる。

ただ、私が黒いコウガイビルとして知っていて、そして我が家の庭にも生息しているコウガイビル(クロイロコウガイビル)とは、明らかに違う気がする。

違う点を列挙してみると……

✳️ 頭部の形が、昔の髪飾りの笄(コウガイ)の形には似ていない。そして、少し丸っこく厚みがある気がする。

✳️  頭部と胴部の色合いが同じである。因みに、クロイロコウガイビルは、頭部と胴部の色が違う事が多く、その色合いも変異に富んでいる。

✳️ クロイロコウガイビルと比べるとズングリし過ぎているのと、ヌメリ感も強い気がする。

✳️ 逃げようと伸びている時の体長も短めな方(7センチぐらい)な気がする。以下に、写真を貼り付けておく。伸びて長くなった時には、少し頭部の形は、いくらか笄(コウガイ)の形になるようである。

以上のような特徴を考慮して、色々な方々のネット上の写真と照合すると、クロスジコウガイビルという種が形状的にドンピシャな気がした。ただ、クロスジコウガイビルのクロスジの部分は、黒筋であると思われ、どの写真も頭部から尾部までを貫く黒い線が見て取れる写真が殆どであった。

ただ、私が写した個体には、背中の線は見てとれない。ただ1匹、庭に放すために持ち帰ろうと透明なプリンカップに入れたのだが、偶然にも腹部側を見るチャンスにも恵まれることになった。腹部の色はフタスジナメクジのようなグレーで、腹部側からは頭部の方から尾部まの方まで続く黒いラインが透けて見てとれたのである。

現時点では、クロスジコウガイビルとして紹介させてもらう事にする。

ヒゲジロハサミムシ

このハサミムシは、林内の朽木化し始めた切り株や、やはり同じような倒木の中で生活している。一方、小型のコバネハサミムシは、人と共存するような身近な場所のブロックや木の板の下に居たりする。

大きさは、意外と大きく。平均サイズ3センチ弱。腹部の下部の方もでっぷりと膨らんでいる印象。

ヒゲジロの由縁は、触角の先端が白いところから来ている。私の写真だと分かりづらくてスミマセン。

林内の朽木の中でセスジアカムカデと同様にレギュラーで沢山見つけれるハサミムシ。

以上。

コバネハサミムシ (キアシハサミムシ)

このハサミムシは、我家の庭で捕まえたものだが、基本的に、そこら辺の石の下で見つかる一般的なハサミムシは、このハサミムシかなと思う。

大きさは、今回は室内で定規を使って測ったので、ある程度正確な事が言えると思うが、触角を入れずに、1,5センチといったところ。

特徴としては、触角の先端が白いのではなく、3節目ぐらいから途中から白くなっているところは、注目して良いのではと思う。また、コバネハサミムシのコバネの意味するものは小羽であり、翅の名残のようなものが見えるのだが、上の写真だと写せなかった。

触角の先端が白く、このコバネハサミムシより1,5倍ぐらいの大きさで、腹部なんかがでっぷりしたヒゲジロハサミムシという種類も、私は、林内の朽木の中でよく見かけるが、2種は、上手い具合に棲み分けが成り立っているように感じる。

さて、ハサミムシ達を見て思うのだが、とにかく逃げたり隠れたりするのに長けている。スピードも知恵も結構備わっている気がする。ただ、土でも切り株でも、穴に逃げ込もうとするのだが、逃げ込もうとした穴が想像より小さかったり、奥行きのない穴っだったりで、頭隠して尻隠さずの状態でジッとしているハサミムシ達の光景をよく見る。上手く隠れきれていると思っているのか、いつかハサミムシ達に聞いてみたいものである。