アカザ

近隣の水田周りや畑周りでよく見かける植物なのだが、それがアカザなのかシロザなのか区別出来ないでいた。(一応、アカザはシロザの変種とも言われている。)

そして、シロザの花は白く、アカザの花は赤いというちょっと安易で私の中では信じていなかった情報があったのだが、ここのところ、近隣の水田周りを散歩している時に、茎も花穂も赤紫に変色した植物を頻繁に目にするようになり、これがアカザなのかと思うに至ったのである。

因みに、1ヶ月ちょっと前に、白い花穂を付ける同じような葉を持つ個体群を見ていたが、こちらをシロザと判断したいが、どうなのであろう。

因みに、目下、近隣の水田周りで見かけれる赤紫に変色した植物は、以下の植物である。

手前の方に、まだ花穂が赤ピンクになりきっていない個体も見えるが、蕾に赤い色が混じっているのは確実に見て取れる。

一方で、1ヶ月ぐらい前に目にした白い花穂の植物には、蕾に赤い部分は見て取れなかった記憶がある。

とにかく、このアカザもシロザも、とても紛らわしい植物であり、赤い粉が噴いているのがアカザで、白い粉が噴いているのがシロザという一般的な区別方法は、果たしてあてはまるのだろうかと、常々疑問に感じていた植物である。

しかし、花穂には白いのと熟すと赤くなるのと2種類あるのは自分の目で確かめており、また、それらの花期にズレがあることから、アカザとシロザに違いがあり、この花色での識別法は、当てにしようかなと思っている今日この頃である。

因みに、アカザもシロザも、ほうれん草のように食べれるようである。ほうれん草と同じくシュウ酸を含んでいるので、茹でてアク抜きする形で食べなければならないが、過去の戦争(太平洋戦争)下や直後の食糧難の際には、結構食べられていたようである。

また、大型化して、木質化した茎は、最高級の杖に加工されるようである。

ただ、そんなクールな杖も安易に持ち歩かない事をお勧めする。変な木刀みたいなものを持って歩き回っている人が居ると通報される可能性も無きにしも非ずの心に余裕の無い時代に突入しているかもしれない。

ヌルデ

ひとつ前の投稿で、ウルシ科のヤマハゼの投稿をしたが、同じくウルシ科のヌルデの投稿もしてみようと思う。

漢字で書くと白膠木。昔、木を削って滲み出た白い液体を染料に使っていた事から、この漢字が当てられいるようである。近隣では極々普通に目にすることができる落葉中低木である。新しい開墾地等には、真っ先に芽生えてくる樹木かもしれない。似たような習性を持つアカメガシワより、沢山生えているかもしれない。

また、ヌルデの小枝には、翼というかヒレみたいなものが必ず付いていることから、見間違える事も無い樹木である。

そして、ウルシ科の植物との事もあり、条件が整うと、秋に結構綺麗なオレンジ色に紅葉する。

以下のヌルデは、近隣のヌルデの中では、まぁまぁの紅葉を見せている方である。(笑)

ただ、このヌルデという植物は、日向が好みなのか、夏の強光線で葉焼けを起こしてしまいがちで紅葉状態をしっかりと維持出来ない葉も多く見られることが多い。

また、これは、ヌルデに寄生する虫(例えば、ヌルデシロアブラムシ等)が多く、ヌルデが防御反応として、葉や枝に瘤を作る生理作用も、紅葉時の葉の美しさを保つ事に妨げに働いていると思われる。

滅多に大きく育ったヌルデは見かけないが、一箇所だけ近隣の公園におそらく自然に芽生えてきたヌルデが、樹高10メートルぐらいに育ち、秋に綺麗な薄いオレンジ色の紅葉を美しく見せている場所を知っている。この場所は、公園という事もあり、他の樹木も疎らにあり、良い塩梅に影になる時間帯が出来て夏の陽射しを受ける時間を減らし、秋のしっかりとした紅葉に繋がっている気がする。

ヌルデの紅葉の事ばかりに触れたが、ヌルデは、古来より人々の生活に密着してきた植物であり、ヌルデシロアブラムシへの防御反応で出来る虫瘤の中に溜まる黒い染料は、昔の人達のお歯黒の風習の時に使われていたらしい。

最後に、このヌルデのエピソードとしては、近隣の平野部で極々普通に見ることが出来る落葉中低木であるが、過去に栃木県の鬼怒川温泉のドライブインの駐車場に小苗が生えているのを見たことがあり、少し標高の高いこんな所にも生えているんだと意外に思った事がある。

その場所のヌルデは、虫の影響を受けておらず綺麗なピンピンの葉をしており、きっと秋には美しい紅葉を見せてくれるんだと思った事がある。

ヤマハぜ

近隣の秋の自然下で、一番間違い無く赤やオレンジに綺麗に紅葉している木と言えば、ヤマハゼなのではと思う。

そして、鳥が種を運ぶのか、近隣の自然下では、結構至る所で目にすることができる。

ヤマハゼを意図的に植林すれば、秋には結構人目を引くスポットを作れると思うが、一般的に紅葉を演出しようとするとモミジとなってしまうのである。

ただ、モミジの紅葉は、ヤマハゼより1ヶ月は遅い。そして、モミジが綺麗に紅葉する12月の頭には、平均気温もグッと下がり、ちょっと身震いしながらのモミジの紅葉鑑賞になってしまうのである。寒さで、紅葉を楽しむ余裕なんか持てない日が、ほとんどとであるという事である。

そういう意味からも、11月の半ばのまだまだ暖かい陽射しの中で、綺麗な鮮やかな紅葉を見せるヤマハゼは、私にとっては、まさに秋を的確に象徴してくれる落葉中低木なのである。

ただ、滅多に樹高10メートル以上に育ったヤマハゼとかには出会わない。大抵は、クヌギやコナラ等の落葉高木をメインにした雑木林の林縁等の要は日差しが充分に当たるところにしか育っていない。

元々、何十年も生きる長命の樹木ではないと思うし、この斜面で綺麗な紅葉を見せるヤマハゼも、ゆくゆく隣りの木々が大きく育ち、充分な日差しを受けれなくなると、自然と枯れていってしまうのかなと思う。

ヤマハゼ……とても、綺麗な紅葉を見せる落葉中低木だと思う。因みに、近隣の自然下にはヤマハゼばかりで、ヤマの付かないただのハゼは、公園等の人為的な環境にしか植えられていない気がする。

あくまでも、私の主観だが、ヤマハゼとハゼを遠目に見分ける基準としては、ヤマハゼの方が紅葉の色が赤から黄オレンジまで様々な気がする。ハゼの方が、ちょっと濃い赤みたいで単色の紅葉を見せている気がする。そして、ハゼの方が、ヤマハゼより、少ししっかりと大きく育っているような気もする。