プラタナスグンバイ

このとても小さなグンバイムシとの遭遇までの経緯を簡単に説明すると、先ず最初に似たような形のアワダチソウグンバイとのフィールドでの出会いが先にある。

このアワダチソウグンバイの事を調べていた際に、とても似た雰囲気のプラタナスグンバイという種も存在する事を偶然知ったのであった。そして、仕事場の近くにプラタナスが植っているのを思い出し、当時、直ぐに見に行ってみたのだが、案の定、葉の裏に見つける事ができた。

今の時期、プラタナスの葉は全て落葉していることもあり、もしかして簡単にバリバリと剥がれる幹肌の隙間に潜り込んで越冬してないだろうかの予測とともに少し剥がして見たところ、やはり居た。ただ、全く動く気配はない。

このプラタナスグンバイも、アワダチソウグンバイ同様に北米原産の外来昆虫であり、日本での初確認は、2001年の名古屋との事である。それから、かれこれ20年、私の暮らす茨城県南部にも確実に生息している。ただ、そもそも飛べるのかも分からないこんな小さな昆虫が、どうやって拡がって行くんだろうと、とても不思議に思えた。しかも、このプラタナスの小並木から一番近いプラタナスの他の並木群は、差し当たって思いつかない。このプラタナスグンバイが、どのように遠く離れた他の場所のプラタナスに移動して行けるのか不思議でたまらない。

ところで、このプラタナスグンバイ……ネット上では、プラタナスの害虫としての投稿が殆どであった。

目下、冬場でプラタナスの葉が落葉してしまい、プラタナスグンバイの影響により葉がどのようになっていたかを確認出来ないが、葉が凄く変色してしまったりまではなっていなかった気がする。むしろ、それほどプラタナスグンバイの吸汁の痕が出てないなと感じたような記憶がある。

暖かくなって葉が出たら、しっかり再度確認してみようと思う。