ギンモンシマメイガ 成虫 Pyralis regalis [Denis & Schiffermüller], 1775

少し日が経ってしまったが、本年11月11日に我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、前翅長1センチぐらいであり、小さな蛾の部類であると感じていた。

雰囲気が、メイガ科シマメイガ亜科の蛾っぽいなとは感じたが、調べると、やはり、メイガ科シマメイガ亜科のギンモンシマメイガと判明。

2年前の9月23日にも投稿済みの種であるが、今回の方が、少し良い写真が撮れたと思うので、再投稿してみた。

さて、このギンモンシマメイガで特筆すべき習性は、前回の投稿でも触れているが、幼虫が、スズメバチ科の蜂の巣(オオスズメバチ、ケブカスズメバチ、セグロアシナガバチの巣と限定されている方もいた)を食べるというところである。我家の敷地内には、スズメバチの巣は出来たことを見たことがないが、数種類のアシナガバチが、毎年巣を作っている。火のないところに煙は立たずで、このギンモンシマメイガも、そうした環境に誘き寄せられて来たものと思われる。

蜂の巣を食べる蛾は、科に囚われず、他にもいるが、シマメイガ亜科の蛾の中で、どうして蜂の巣を食べるようになったのか、そのキッカケというかスタートの経緯が知りたいものである。

さて、このギンモンシマメイガの生息分布は、国内は、北海道以南……九州近海の島嶼まで。海外は、朝鮮半島や台湾。あとは、ロシアや中国の東部に疎に生息しているのが分かった。そして、ヨーロッパの地中海側と北の方のバルト海に面したリトアニアの辺りにも濃く生息しているのも分かった。少し、興味深い生息分布だと思った。あと、少し山地性の蛾だとの情報もあったが、こちらも興味深い情報だと思った。

アカムシユスリカ? 雌 Tokunagayusurika akamusi (TOKUNAGA)

この写真を撮ったのは、9月19日。場所は、我家の外灯下である。

時々、我家の外灯下で見かける昆虫であったが、種名に辿り着けないでいた。

大きさは、正直思い出せない。

見かける度に、蚊の仲間なんだろうなとの予想は付いたが、先ほど、オオユスリカの雌であろうという事を知った。ただ、オオユスリカと言われているものも、実際には何種類か存在する可能性はあるので、正確には、オオユスリカの仲間の雌なのかもしれないと考えていた矢先に、アカムシユスリカなる種の存在を知ることになった。

ゆえに、上の写真の個体のタイトルは、アカムシユスリカとしてみた。

ちなみに、オオユスリカの投稿は過去にしてなかったかどうか確認したところ、オオユスリカ?の雄(本年4月頭)という投稿はしていた。しかし、そちらが、アカムシユスリカのオスではないかとの不安も芽生えたが、アカムシユスリカは、10月11月の発生が目立つユスリカのようである。

このアカムシユスリカの生息分布は、調べたところ、学名からも推測出来るように、日本にほぼ限られているように思える。

一方、オオユスリカの世界分布は、ヨーロッパの比較的高緯度地域に、北米大陸のアメリカ合衆国の北東部とカナダとの国境付近。それと、テキサス州の辺り。アジアには、日本、朝鮮半島、ロシア沿海州、中国の東部から生息報告があがっているようである。

実際のところ、オオユスリカとアカムシユスリカに、どのような違いがあるのかを詳しく記した文献に果たして出会えるのであろうかと言うのが、私の率直な感想である。

この蚊の幼虫は、淡水の小物釣りの餌に利用される所謂、赤虫である。

コイチャコガネ Adoretus tenuimaculatus (Waterhouse)2nd

9月の頭に我家の外灯下に来ていた際に写真に撮っていた小さなコガネムシである。

昨年の5月の頭にも投稿しているが、今回の方が、良い写真が撮れたと思うので、再投稿してみる。

大きさは、体長1センチ弱ぐらいであろうか。

種名は、コイチャコガネ。

成虫は、各種広葉樹の葉を食し、幼虫は植物の根を食すとのことである。芝生の根を食べられた場合は、芝生が枯れる被害が出てしまうのは、自然の流れであろう。

ここで、気になったのは、今回の個体を見かけたのは、秋が始まりかけた9月の頭、昨年の投稿の個体の目撃は5月の頭。ここから想像したくなるのは、年に何回誕生しているんであろうと言うことだが、私の予想に反して、年に一回の出現のコガネムシである。

今回投稿した個体は、今年生まれたばかりの個体であり、寒くなると土に潜り越冬するようである。そして翌年の5月ぐらいから目覚めた個体が産卵活動をするというサイクルのようである。成虫として凄く長生きな甲虫だと思う。このサイクルを考えると、今回の秋に誕生したばかりのコイチャコガネは、産毛が多く生まれたてのような雰囲気であるが、来年の夏に越冬から目覚めた個体は、産毛も薄れた姿になっているに違いないと予想したくなる。

さて、このコイチャコガネの生息分布は、国内は九州以北、本州までということである。では、九州より南には居ないのかと言うと、亜種が数種居るようである。海外の生息分布は、お隣の韓国に普通に生息しているようである。