最近、近隣で見かけて写真に撮っていた蛾の一つである。
大きさは、開張30ミリ弱といったところ。
朱色と橙色を混ぜたようなとても濃い色合いの蛾であった。上の写真の色合いは、現場で肉眼で見ていたものと一致している。
種名は、ニジオビベニアツバ。ヤガ科のエグリバ亜科に属する蛾である。翅を広げて止まる姿と雰囲気が、ヤガ科のベニコヤガ亜科にいそうだなとは感じていたが、エグリバ亜科にも、このようなタイプが属しているのかと学ぶことになった。
幼虫の食草は、クワ科の植物(イヌビワとの情報を多く見たが、この蛾を見た辺りにイヌビワが自生しているとは思えない)らしい。
生息分布の方は、国内は、本州の関東以西………対馬含む九州を経て、沖縄本島含む南西諸島まで。海外の生息分布は、台湾、東南アジアのマレーシアやミャンマー、それとインド南東部やスリランカから報告が上がっているのを確認した。
この分布を眺めると、目下、地球温暖化の流れの中で、北上中の種という事であろうか?