ヒメツチカメムシ Fromundus pygmaeus (Dallas, 1851)

昨晩、我家の外灯下に来ていた極小のカメムシである。

この写真で奇妙に見える飛び出した対のパートは、黒い方が上翅で透明に見える方が下翅である。地表徘徊性のカメムシの印象だったが、今回、ヒメツチカメムシという種は飛べるんだと言う事を知った。

大きさは、体長で4.5ミリぐらい。 

肉眼では、ハッキリとは認識出来ていなかったが、写真を見た途端に、「ツチカメムシだ。」と分かった。

ここで、ツチカメムシって、こんなに小さかったかという疑問が芽生え、少し調べてみたところ,体長10ミリぐらいの所謂ツチカメムシというのは別種として存在する事を確認した。そして、本種と紛らわしい種に、同サイズのマルツチカメムシという種がいることも学んだ。

では、ほぼ同じサイズのヒメツチカメムシとマルツチカメムシの違いはと言うと、マルツチカメムシの方が、真上から見た時に、もっと更に丸く見えるようである。あとは違いとしては、上の写真も拡大して目を凝らして眺めると,頭部や胸背部の縁に細い長毛が生えているのに気が付けるはずである。この長毛が、腹部の方の縁にも及び,もっと密に生えているのが、私には、マルツチカメムシの特徴の気がした。

ゆえに上の写真の個体は、ヒメツチカメムシだと思う。

以下に、一応,今回の個体を真上から写した写真を載せておく。マルツチカメムシは、もっと丸く見えるらしい。

このヒメツチカメムシの生息分布は、国内は本州以南……九州を経て、沖縄本島含む南西諸島まで。伊豆諸島や小笠原諸島にも生息しているようである。海外の生息分布の方は、韓国や東南アジア全般には生息しているようで、他には小笠原諸島の南に拡がるミクロネシアや更にその南方に拡がるメラネシアからの生息報告がある事に,興味がそそられる。

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