コゲチャヒゲナガキバガ 成虫 Halolaguna sublaxata (Gozmány, 1978)

昨晩、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、前翅長が7ミリぐらいの蛾であった。

牙のような下唇髭が見てとれて、触角も太めで立派に見えるので、ヒゲナガキバガ科の蛾の可能性を視野に調べ始めると、おそらく、コゲチャヒゲナガキバガであろうと落ち着いた。

本年の6月にも、コゲチャヒゲナガキバガ?の投稿はしているのを確認したが、そちらの方は、コゲチャヒゲナガキバガにクエスチョンマークが付くのが頷ける。上の写真の個体と出会ってしまうと、正直、その時の個体は、コゲチャヒゲナガキバガかと思い始めている自分がいる。

さて、幼虫の食草は不明。

生息分布は、国内もいまいち情報不足なのか、正確には絞られていない模様。海外にも、韓国やらいるんだと思われる。

ギンヤンマ Anax parthenope (julius Brauer, 1865)

最近、近隣で歩道上に、このトンボの亡骸を見つけ、写真に撮っていた。

大きさは、体長7センチぐらい。

凄く大きいというわけではないが、全体的に緑色の胸部が印象に残るトンボであった。

さて、何トンボなのであろうか?

以下に、トンボの顔が分かる写真を載せる。

トンボは、顔が種ごとに少しづつ違うようで、この顔の特徴から、ギンヤンマを確信した。

上の写真の個体は、雌であり、雄の方は、胸部と尾部の境がハッキリと水色になるようである。

ヤンマの仲間としては、普通種とのことである。

生息分布の方は、国内は、北海道から沖縄本島含む南西諸島まで。海外の方は、ロシア沿海州から朝鮮半島。台湾。中国の東岸全般。中国やロシアは、内陸部からの生息報告もあるようである。

ヒメクルマコヤガ 成虫 Oruza divisa (Walker, 1862)

最近、近隣で見かけて写真に撮っていた蛾の一つである。

大きさは、開張で20ミリぐらいであったであろうか。

一目で、初めて見る蛾だと分かったが、調べたところ、ヤガ科ベニコヤガ亜科のヒメクルマコヤガと判明。ヒメクルマコヤガのクルマに当たる部分が、何を意味しているのかは、ちょっと分からなかった。

幼虫の食草が興味深くて、稲に稲麹病を発生させる麦角菌(バッカクキン)科のカビの一種を食べるとのことである。ここで、麦角菌って何だろうと思い、調べたところ、イネ科やカヤツリグサ科の花穂に寄生するカビの一種で、有毒なものらしい事が分かった。古くから、食べると幻覚を見たり、妊婦は流産をしてしまったりする事が知られているようである。そういう意味では、麦角菌に冒される稲を少なくしてくれる可能性があるので、田んぼの周りにはいっぱいいてもらいたい蛾なのかもしれない。

この蛾の生息分布の方は、北海道から九州屋久島辺りまで。海外の方は、自分がちょっと調べたところ、台湾や中国にもいるようである。ただ、麦角菌自体が、熱帯や亜熱帯の環境を好む菌らしいので、もっと暑い地帯にも生息しているものとも思われる。