ヤマトフクログモ? Clubiona japonica (L. Koch, 1878)

最近、近隣で、この蜘蛛の写真を撮っていた。

シチュエーション的には、コンクリートの壁面の継ぎ目に散見出来る蜘蛛の巣を捲ると、中から飛び出して来るといった感じである。

大きさは、体長12ミリぐらいあり、案外と大きい印象。

種名は、ヤマトフクログモとムネアカフクログモとで迷ったが、ムネアカフクログモの方は、8月いっぱいぐらいで姿を消す蜘蛛との情報があったので、そうなると10月も半ばを過ぎた今頃にも見れるのは、ヤマトフクログモの方かと考えた。

両種とも、大きさや紋様が酷似していて、外見的区別が難しい種のようである。他にも、マダラフクログモという種も紋様が似ているが、サイズは全然小さいようである。

ちなみに、ヤマトフクログモの巣も写真に撮ったので、以下に貼り付けておく。

縦長の袋状の巣が見えており、この辺がフクログモの名の所以なのかもなと思った。

さて、このヤマトフクログモの生息分布は、国内は、北海道から九州を経て、沖縄本島含む南西諸島まで。海外の分布は、確認出来なかった。

コクサグモ 雄?

Allagelena opulenta (L.Koch, 1878)

最近、近隣で、コンクリートの壁面上にいるこの蜘蛛を見かけて写真に撮っていた。

大きさは、体長9ミリぐらい。

種名は、コクサグモだと思う。クサグモ類は、木が覆い茂ったような場所に、地面と平行にちょっと雑然とした網を張る蜘蛛の印象を持っている。ゆえに、このような上の写真のようなツルツルの垂直なコンクリートの壁で見かけたのは意外だった。

似ている種にクサグモがいるが、クサグモの方が大きく、頭部を縦に走る二つの条も黒く、その場所が、本種コクサグモの場合は、上の写真でも確認出来るように放射状に隙間が見て取れるのである。

さて、このコクサグモの生息分布は、北海道から九州まで。海外は、朝鮮半島にいるようである。近似種のクサグモも、同じような分布でもあるのを付け加えておく。

ヒラタグモ 雌 Uroctea compactilis L.Koch, 1878

最近、近隣で、垂直なコンクリートの壁面に居るこの蜘蛛の写真を撮っていた。

上の写真の個体は、雌であり、大きさは、体長9-10ミリぐらいである。雄の方は、ひとまわり小さいようである。

種名は、ヒラタグモ。

国内では、ヒラタグモ科には、本種一種しかいないとの事である。

このヒラタグモの巣は、小さめの平べったい袋状であり、言われてみれば、この蜘蛛がいた壁面の継ぎ目や窪みには、そんな感じの蜘蛛の巣が沢山あることにも気が付いた。

最後に、このヒラタグモの生息分布は、本州以南(標高の高い地域除く)………九州を経て南西諸島までいるようである。海外は、朝鮮半島の南の方にいるようである。