ヒメキホソバ 成虫 Eilema cribrata (Staudinger, 1887) 福島県標高 1100メートル

先週末に、家族が山登りにお友達と行くというので、私は、一行を登山口で下ろし、下山口で拾うという完全な運転手の役を買って出た。

買って出た理由の一つは、登山口も下山口も標高は1000メートルぐらいあり、待ってる間の5時間(結局は7時間)は、自由に自然観察やイワナ釣りが楽しめるからである。登山一行もスタート地点に戻ってこないコースが取れる事を喜んでくれる。お互いの利害が一致した。

想像以上に豊かな生態系であったが、先ずはこんなのもいた。

大きさは、前翅長16-17ミリぐらいあったと思う。

直ぐに、ヒトリガ科のコケガ亜科のホソバの仲間であろうとの予測は出来たが、種名は、ヒメキホソバ。

幼虫の食草は、コケガ亜科であるので、地衣類。

ネット上の情報では、低地での目撃情報も多かったが、標高1100メートル近くにも居るんだと思ったのが、正直な感想である。

あとは、ヒメと種名に付いているが、決して小さいホソガのような気はしない。(今回、見たものが今シーズン1回目の羽化の個体の可能性がある。夏型は、グンと小さくなるようである。)

生息分布は、北海道から九州屋久島辺りまで生息しているらしい。海外での生息分布は、ちょっと分からなかった。

ゴマダラベニコケガ 成虫 Barsine pulchra leacrita (Swinhoe, 1894) 2

最近、近隣で、この蛾の写真を撮っていた。

過去の投稿を確認したところ、昨年の9月13日に投稿済みの種であるが、今回、写真に撮った個体は、今の時期にいた事を考慮すると、今シーズン1回目の羽化の個体と考えたい。

大きさは、前翅長15ミリぐらいだったであろうか。もう少しあったであろうか。

さて、この蛾を見たときに、随分と赤みの強いスジベニコケガだと思いそうになったが、確か、似た雰囲気の別種がいたよなとの記憶が脳裏を過ぎった。

そして、調べたところ、やっぱり居た。ゴマダラベニコケガである。

幼虫の食草は、地衣類とのことである。

個体差はあるものの、スジベニコケガ然り、本種も、それにしてもビビッドな色合いである。

この色合いの持つ意味は、なんかしらの警告色かなんかなのであろうか。

分布は、国内では、北海道から九州、まで。海外は、朝鮮半島からロシア沿海州………一方のスジベニコケガも、似たような分布域のようである。

ちなみに、これらの2種の属するグループの中には、どうも中国や台湾にも、似てるけど違う種が存在しているようである。

クロテンハイイロコケガ 成虫 Eugoa grisea (Butler, 1877)2

昨晩、我家の外灯下に来ていた蛾のひとつである。

大きさは、前翅長13ミリぐらいだった。

種名は、クロテンハイイロコケガ。

昨年の8月にも投稿済みの種であるが、なんかこの蛾の種名を言い当てているような灰色の個体の写真が撮れたので、再投稿している。

幼虫の食草は、名前にコケガと付くぐらいで、地衣類とのことである。

GBIFのオープンソースを眺めたところ、この蛾は、日本(北海道除く)にも韓国にもいるが、台湾にも多い蛾のようである。

コケガの仲間には、何処かしらにオレンジ色の要素が入っている蛾が多いが、そういう意味では、私の目には、この蛾は、新鮮に映った。