種を断定出来ていなかった昆虫を集めたアルバムを見返していたら、投稿出来そうなものがあったので、投稿してみる事にする。
撮影年月日は、昨年の7月22日となっている。撮影場所は、我家の庭。
名前はサトジガバチだと思う。元来は、ジガバチという名で呼ばれていたらしい。そして、ある時点でサトジガバチとヤマジガバチに分かれたのだが、前胸背板の天刻がシワ状になっているのがサトジガバチで、シワ状になっていないのがヤマジカバチとの事である。
一応、上のの写真のものは、前胸背部の下側にシワがあるように見えはする。
さて、このジガバチは、狩り蜂であり、蛾の幼虫をその糞を頼りに探し出し、毒針を刺して一時的に麻痺させて捕まえて、幼虫の餌用に巣穴に持ち帰る習性を持っている。
今のところ、このジガバチが、地中に掘った穴に入っていく姿は見た事が無いので、私の家の敷地内外の何処に巣穴が有るか見当が付いていない。ただ、この理由は、サトジガバチが、巣穴に蛾の幼虫を持ち入れるのは一回きりで、幼虫を引きずり入れたら、1匹だけ中に居る幼虫(卵?)を残し、巣穴を閉じてしまうため、頻繁に巣穴を訪れる事がないことも関係していると思われる。
ジガバチの名前の由来は、巣穴作りをしている際に出している音に由来しているらしい。そのジガジガ(似我似我)という音を似我似我(我に似よ、我に似よ)という念仏に掛け合わせ、数日すると巣穴から、蛾の幼虫が蜂に姿を変えて出て来る光景を見て、昔の人がジガジガという音と似我似我という言葉を掛けていたところに、古き時代の人達の遊び心というかユーモアのセンスを感じ、同じ日本人として安堵と共感を覚える。