アオチカラシバ

最初に今回の投稿に使った写真は、昨年の10月の下旬に写したものである。タイムリーな投稿ではない事をお許し願う。

さて、チカラシバという多年草は、ちょっとした空き地や田んぼの畦に普通に見かけることが出来るはずである。

そして、一般的に花穂は紫色に色付く。ただ、昨年、仕事でよく通る道路沿いにチカラシバが数株集まっているスポットがある事に気が付き、通る度に眺めていたのだが、花穂が赤紫ではなく、薄い緑色の株が一つだけ混じっている事に気が付いた。

そして、立ち姿はチカラシバにしか見えないのだが花穂の色が違う個体を側まで行き確認したいという衝動に駆られたのだが、その場所は、車を停車出来そうな場所ではなかった。

そんなある日、ふと他の場所で、今度は、花穂が薄い緑色しかない個体群(一株ぐらい中間型があった)に、近隣で偶然出会う事になった。以下が、その時撮った写真である。

チカラシバの個人的印象としては、多年草という事もあり、無秩序に種を飛ばして爆発的に拡大する訳ではなく、少しづつ少しづつ周りに家族を増やしていく感じで、その慎ましさが私は好きである。少し似ている花穂を持つエノコログサの破壊的な芽生え(彼らは彼らで、人間の知能よりしたたかに計算した発芽をしていると思われるが…)とは段違いである。

チカラシバの名前の由来は、引き抜くのに凄い力で引っ張らないとダメというところから来ているとのことである。

ところで、このチカラシバという植物は、花期には結構良い感じの立ち姿をしていると私は思う。特に、一般的な紫の花穂のタイプなんかは、畑や丘一面とかに群植したら、風にユラユラ結構良い景観と雰囲気になるのではと思う。

小川の土手の斜面は、今はセイタカアワダチソウが蔓延って、法面の強度を保ってくれているが、多年草だし、根張りも強いなら、このチカラシバを意図的に植えるのも、良いんじゃないかなとちょっと思ったりする………いつか、試してみたいと思う。

ツタバウンラン

何か投稿に使える写真はないかと、過去の写真を振り返ってみた。

そして以下の写真の植物が未投稿であると分かったので、投稿してみる事にする。ちなみに、写真の日付は、昨年の10月21日となっている。

この植物は、花を咲かせる前から気になっていた植物であった。理由は、ちょっと日本ぽくない葉の質感(ちょっと光沢があり厚め)で、おまけに豪快に匍匐している茎が凄く目立っていた。

この植物は、昼の散歩コースの途中に生えているのであるが、なんとなく目星を付けた植物があったので、花が咲くなら、花を確認して確証を得たいと思っていた。しかし、花は、世の殆どの植物が開花し終盤に差し掛かってきても一向に咲く気配がなかった。

秋も深まり始め、諦めの気持ちが生まれていた頃に、ふとその場を訪れた時に、その謎の蔦植物が開花しているのが目に入ってきたのであった。そして思った。やっぱり、ツタバウンランという植物であったかと。それにしても、一般的に知られているより随分と遅い開花時期であった。

ツタバウンランの存在を知っていたのは、同じく昨年人生初認識出来たトキワハゼという植物の花に似ている植物として、前知識を得ていたからであった。

そして、今、またツタバウンランの知識をネット上で得ていた時に、この植物が外来帰化種であることを知った。日本へは、1912年、大正の初めに、観賞植物として持ち込まれたようである。原産地は、ヨローッパの地中海沿岸地方とのことである。今では、九州と四国の一部を除いて、日本全国で野生化しているようである。

ただ、この植物は、近隣でここ彼処で見かけるわけではない。逆に、私の行動範囲で見かけるのは、この一箇所だけである。

ツタバウンランの生息環境のひとつとして、組まれた岩場の間とかの紹介も見たが、もしかしたら、地中海沿岸地方原産というだけあって、湿気の少ない乾燥した気候は好みなのかもしれないと少し想像を膨らませてみた。

ちなみに、今回、私がツタバウンランを見つけた場所は、実際のところ、高速道路の下で、雨の影響は受けず、常に地面も濡れない場所であった。

ヒメオカモノアラガイ?

先ず最初にこの写真の撮影年月日は、昨年の11月の頭。タイムリーな写真ではない。

続いて、撮影場所は近隣のよく散歩する田園地帯である。

このエリアでは、凄く小さい黒っぽい殻色をした淡水巻貝を目にする事がごくたまに有るのだが、今回の1匹も、そのごくたまに出会った個体の一つである。

この小さな貝の生息場所は、常に水は流れている(時々は枯れていると思われるが…)水田横のU字溝から少し上がった陸地に無造作に放置されたコンクリート板の下とかである。群れているところとかは見たことがなく、単体で居るところしか見たことがない。

そして、この個体は表面が乾き切っているものの、基本的に、今、水から這い上がってきましたみたいに、地面は乾いていても殻面が濡れている個体が多い気がする。

どれも、大きさは、1センチは絶対にない。そこから考えると、2センチぐらいまでに成長するオカモノアラガイはないと思う。そのように考えると、ヒメモノアラガイが臭いなと思った。そして、少し不安になったのは、過去に、コシダカヒメモノアラガイと投稿した個体が、この今回ヒメオカモノアラガイと考えている種と同一種ではなかったかの疑念である。どちらも、比較的近い場所(4、5百メートル)での発見であるし……

因みに、似たような感じの外来種のハブタエモノアラガイという種も居るみたいだが、そちらは、もっと殻径が細く巻きも多い気がする。

また余談だが、近場ではサイズが同じぐらいで似たような雰囲気なのだが、殻の表面がツルツルしておらず、明らかに膨らんだ斑紋が連なって見て取れる個体も見つけた事がある。(そちらは、投稿するには、写真の画素が悪い。)

まぁ、この投稿の結論としては、種の特定はともかく、身近に、このような極小の水陸両用の巻貝が生息している事を少しでも知ってもらえるキッカケになれば幸いだというぐらいであろう。

ただ、滅多に目には出来ないと思う。