ヤサアリグモ Myrmarachne inermichelis (Bösenberg & Strand 1906)

最近、我家のテラスの上を疾走していたクモである。

走るスピードは、かなり速く、肉眼では、そのシルエットの細さも相まって、ハネカクシの仲間であろうと予測していた。

なんとか写真に撮りたいと思って指で押さえ付けてみたのだが、その際にアリグモだと分かった。

そして、その時の指での押さえが強かったのか、弱ってしまったのだが、その時に撮った写真が以下の写真である。

大きさは、よく見かける所謂アリグモよりは、だいぶ小さく、全長6ミリぐらいである。

アリグモにも数種類存在するのは知っていたので、調べたところ、ヤサアリグモという種が1番近いと感じた。決め手は、腹部の細さと、途中のくびれの存在ではないだろうか。

ヤサアリグモのヤサは、優(やさ)であり、すらりとしているアリグモという意味なんだと思われる。

アリグモが、葉の上や、壁面で目にすることが多いのに反して、このヤサアリグモは地表性の生活スタイルがあるとの情報を読んだが、確かに、この上の写真の個体は、地表上を徘徊していた。

さて、このヤサアリグモの生息分布は、国内は、本州から九州を経て、沖縄本島含む南西諸島まで。海外の分布は、韓国と台湾から生息報告が上がっているようである。

コゲチャオニグモ  Neoscona punctigera (Doleschall, 1857)

最近、我家の庭で見かけた蜘蛛である。

大きさは、体長10ミリぐらい。

大きめの円網を張っていて、この雰囲気だと、オニグモの仲間であろうとの予測は立つが、調べたところ、コゲチャオニグモであろうとの結論に至った。

コゲチャオニグモというだけあって、焦茶色をした個体も居るのだが、とにかく色彩の変異の多いオニグモらしい。

生息分布の方は、国内は、本州以南……南西諸島まで。海外の生息分布は、韓国以南……インドネシア辺りまで。西は、インドまで。

オニグモ 雌 Araneus ventricosus (L. Koch, 1878)

時々、ウナギ釣りに出かける古い水門のところで必ず出会える大きな蜘蛛である。

大きさは、大きい個体だと腹部の端から頭部のてっぺんまでで、3センチぐらいあると思う。

この手のクモが、オニグモと名に付くクモなのは知っていたが、果たして何というオニグモなのかを調べてみた。

すると、ズバリ、修飾語の何も付かないオニグモという種である事を知った。まさに、大きさ的にKING of 鬼グモが、オニグモだったのである。

外見的特徴としては、腹部の雰囲気は個体によって微妙に違いがあるが、脚の根元の方が毛が禿げて黒光りしているのは、本種の特徴なのではと、私は思っている。

生息分布の方は、国内は、北海道から九州を経て、沖縄本島含む南西諸島まで。ただ、東日本の高山帯には進出していないようである。海外の生息分布は、朝鮮半島、台湾、中国の北から南へと東側は結構内陸部まで生息しているようである。