スジコガネ
Mimela testaceipes (MOTSCHULSKY,1860)2nd

10日ほど前から我家の外灯下に、このコガネムシが毎晩訪れて来ている。

別の日の個体の写真を以下に。

大きさは、どちらも13ミリから14ミリの間ぐらいだったと思う。よく、スジコガネの平均サイズとして、15-20ミリの間との紹介されているのが一般的だが、そのサイズに当てはまるほどの大きさはないと思う。

種名は、スジコガネなのではと思う。一応、4年前の8月6日に、とても小さく写った写真で、本種を投稿している事も確認した。

混同し易い種に、オオスジコガネという少し大きいらしい種がいるようだが、そのオオスジコガネという種の上翅は、光沢がもっとあるということで見分けられるらしい。上の写真の個体達(特に最初の写真の個体)は、光沢が顕著とは言い難い気がする。すると、上の写真の個体達は、大きさや光沢の具合から、スジコガネなのではと思いたい。

ちなみに、ヒメスジコガネという種もいるらしいが、こちらは明らかに、ネット上に出回る写真を見る限り、違う外観に見える。

さて、このスジコガネの幼虫は、各種植物の根を食すようで、成虫は針葉樹の葉を食すとのことである。

スジコガネの生息分布の方は、国内は、北海道から屋久島辺りまで。海外の生息分布は、自分で複数のソースにあたって調べたわけではないが、朝鮮半島、サハリン含むロシア沿海州南部には生息しているようである。一方、オオスジコガネの生息分布は、国内は、こちらもスジコガネと同じような分布はしているが、海外には生息していないとの情報も目にした。

ヒメトラハナムグリ Lasiotrichius succinctus (Pallas, 1781)?

最近、近隣で見かけて、写真に撮っていたハナムグリである。

最初は、花粉を身体中に付けた蜂なのか、コガネムシの仲間か分からず、素手での捕獲を躊躇っていた。そして、写真撮影前に飛んで逃げられて、苦虫を噛み潰していると、辺りを見回すと被写体は沢山いる事に気が付いた。

花粉をいっぱい付けた個体の写真を以下に。

大きさは、体長12ミリぐらい。

種名は、ヒメトラハナムグリ。

初めて見るハナムグリである。近隣で、まだ見たことのない甲虫に出会えた事に胸が躍る。

このヒメトラハナムグリの生息分布は、国内は、北海道から屋久島あたりまで生息しているようである。海外の生息分布は、朝鮮半島、ロシア沿海州南部、中国の東岸からも一部生息報告が上がっているようである。少し寒い地方にルーツがあるハナムグリの気がする。

さて、私も初めて見たハナムグリであるが、少しレアになりつつあるハナムグリとも言って良いのではと思う。理由は、雑木林の減少である。このヒメトラハナムグリの幼虫は、雑木林内の朽ちた倒木に産卵して育ち上がって来るのである。確かに、このハナムグリを見かけた場所も、雑木林の林縁である。

東京都のレッドデータでは、絶滅危惧Ⅰ類に指定されている。

コクロコガネ Holotrichia picea (Waterhouse,1875.)

昨晩、庭で見かけたコガネムシである。

比較的小型のコガネムシで、コガネムシムシの仲間としては、少し早い出現だなと感じた。今のところ、今年は、コガネムシの類は、ヒラタアオコガネしか見ていないが、ヒラタアオコガネは、毎年春早くから出現しているコガネムシではある。

大きさは、体長14-15ミリといったところであった。

種名はと言うと、コクロコガネなのではと思う。

同じような名前の種に、オオクロコガネとクロコガネがいるが、オオクロコガネとは間違いようがないかもしれない。オオクロコガネは、もうちょっと大きくて、汚い汚れたような外観である。

では、クロコガネはと言うと、頭部の方の毛があまり生えていないとのことである。そうすると上の写真の個体は、頭部の顔の辺りに長毛が結構生えているのが見て取れるので、コクロコガネなのかなと思いたい。

通常なら、これからの季節、我家の外灯下でも、同じような黒いコガネムシは沢山見れるので、観察を続けて、違いを見出してゆきたいと思う。

コクロコガネの生息分布は、国内は、北は北海道から、南は屋久島までいるようである。海外は、朝鮮半島にはいるようである。