ゴマフリドクガ 幼虫 Somena pulverea (Leech, [1889])

これも、少し日が経ってしまったが、本年11月4日に写真に撮っておいてドクガの仲間の幼虫である。

では、さてドクガ科のなんという名前のドクガの幼虫かと言うと、ゴマフリドクガの幼虫なのではと思いたくなる。ちなみに、ゴマフリドクガの成虫は、本当に近隣でよく見かけるドクガであり、過去に投稿済みである。

根拠の一つ目は、類似幼虫であるキドクガの幼虫に見られるという頭部の方から先に伸びる黒い長めの毛束が見えない事があり、また、他の類似幼虫のモンシロドクガの方は、サイドに並ぶ白い小点が、もっとクッキリと大きく見える気がする(勿論、現時点では、ネット上の比較でしかない事を認めるが……)。

根拠の二つ目は、近隣では、圧倒的にゴマフリドクガの成虫との出会いが、他のドクガ達と比べて多いという事もあり、ゴマフリドクガの可能性が高いのではという願望的推論から来ている。

このゴマフリドクガの幼虫は、多岐に渡り、色んな植物を食べれるようである。

最後に、このゴマフリドクガの生息分布は、国内は本州以南……九州近海を経て、沖縄本島含む南西諸島まで。海外の生息分布は、上の学名だとヒットしてこなかったので、違う種に取り込まれている可能性が思い浮かぶが、時間のある時に真相に近づきたいと考える。

ウチジロマイマイ? 成虫 Parocneria furva (Leech, [1889])

最近、近隣で見かけた蛾の一つである。

大きさは、前翅長12ミリぐらいだった。写真だと大きく見えるかもしれないが、この手の形状の蛾にしては、小さい部類の蛾であった。また、現場での肉眼を通しての色合いは、もっと濃く暗い体色でもあった。

この蛾の写真を見たときに、シャチホコガ科の蛾なのかなとも感じたが、シャチホコガ科の蛾にしては小さいなとは感じていた。案の定、該当種を見つけれず。

そうなると、この毛の質感の少しバサバサとした針感は、何科の蛾であろうと路頭に迷うことになったが、偶然、ドクガ科のウチジロマイマイという似ている種がいる事に辿り着けた。

以下は、上の写真の個体が、ウチジロマイマイという前提で書き進めるが、幼虫の食草は、ヒノキ科のヒノキやカイヅカイブキやビャクシンの仲間等が知られているようである。この蛾がいた場所の近くには、何故こんなところにみたいに、ヒノキは一本だけ植わっているのだが、果たして、その木がホストであったのであろうか。

生息分布の方は、国内は、本州以南……九州まで。海外の方は、ちょっと、自分が調べても分からなかったが、中国にはいると書かれている方は多い。(おそらく、一つのソースを、そのまま書いているものと思われる。)

マメドクガ 成虫 Cifuna locuples confusa (Bremer, 1861)

最近、近隣で、この蛾を見かけて写真に撮っていた。

別の個体をもう一枚。

どちらも、大きさは、前翅長17ミリぐらいだったのではないだろうか。

この特徴的な櫛髭状の触角とサイズからドクガの一種の予想は付いたが、調べたところ、マメドクガと分かる。

同時に、最近まで、明るい草地でよく見かけていたマメドクガと思っている幼虫達が、この姿に羽化したのかと繋がった達成感みたいなものも感じている。

幼虫のサイズ(毛の長さが、大きく見せてる気もする)からすると、もっと大きな蛾になりそうな気もするが、きっと、幼虫が着飾って大きく見せてるんだとも思う。

さて、マメドクガの幼虫は、マメ(豆)と種名に入るぐらいで、マメ科の植物、取り敢えず近隣だとクズとかをメインに食べてそうだが、タデ科のギシギシだったり、現実には、色んな植物を食べている現場に出くわす。

この蛾の生息分布に関しては、台湾辺りから朝鮮半島を経て、ロシア南東部までと日本といった具合に、極東アジア全般に拡がっている蛾のようである。