クサギ

少し古い写真を整理していたら、丁度花が咲いている頃合いを写した樹木の写真が目に付いたので投稿してみる。撮影年月日は、昨年の8月3日となっている。

私の率直な感想……この時、花が咲いていたから、クサギという種類に行き着いたが、葉だけの時期だと、キリの仲間とか、葉の大きいアカメガシワとか言ってしまいそうで、種の断定に自信が持てなかったと思う。

ただ、これには理由があって、私は、これまで、クサギにそれほど出会って来ていないのか、クサギのサンプルみたいなものが頭の中に組み込まれてない事によるのかもしれない。実際、クサギの花が咲く真夏の季節にも、仕事がら多くの土地を車で通っているはずで、車窓に広がる四季の移り変わりを自然と実感できるのだが、花が満開に咲き誇るクサギを目にした覚えがない。もちろん、気が付いてないだけかもしれないが……私の暮らす近辺には身近に、そんなに生息していないような気もしてしまう。

最後に、クサギという名前の由来は、葉を揉むと嫌な臭いがする事からきているという事だが、どんな臭いがするのか、今度クサギに出会った時には、自分の鼻で感じてみたく思う。

アキカラマツ

我家から徒歩1分もかからない所の竹林の林縁で見つけて写真に納めていた。以下の写真の撮影年月日は、昨年の11月3日。

この植物の名前が分からずに今まで来ていたが、昨日、偶然覗いたネット上のページで同じ形態の植物を発見。アキカラマツという名前が分かった。

そして、写真を整理していたら、この場所から2キロぐらい離れた里山の林縁でも、同じ植物を写した写真を発見したので、以下に貼り付けておく。撮影年月日は、昨年の11月4日。

2枚の写真を見比べると、微妙に葉の形に違いがあるように見えるが、同一種だと思われる。

さてさて、このアキカラマツという草の印象は、他の草本と違い華奢な超極細の幹を持った樹木の苗といった印象である。そして、一本生えていたら、側にあちこち生えてるような植物ではない。どうやら多年草のようである。樹木ではないので、ヤマウドのように、一見、木のように見えても、冬場は地上部は枯れているか、そのままの姿を保っているものと思われる。そのままの姿を保っていたら、木の気もするが。どっちなんだろう。未だ未だ冬枯れの今週末、確認しに見に行ってみようかな。

何故、アキカラマツという名前なのかは、ネット上で諸説色々書かれているのを拝見したが、カラマツは、確実に高山帯に生える落葉針葉樹のカラマツから来ていると思われる。理由は、このアキカラマツの近縁種で山地に多いカラマツソウの花と、針葉樹の唐松の葉が瓜二つなのである。

では、アキはと言うと、カラマツソウが、夏前に花を咲かすのに対して低山の里山に見られるアキカラマツは、秋口に花を咲かせているからの秋から来ているのではと思いたい。ただ、こう書いておきながら、近所のアキカラマツが秋に花を咲かせている確認も取っていない事を告白しておく。

最後に、このアキカラマツに関しての総評として………増えて困る雑草類ばかりに目が行きがちだが、身近な自然の中には、このアキカラマツのように繁殖への本能の慎ましさか、ひっそりとしか生息していない………もしかすると人々の視界から消えゆく植物も存在している事を気付かせてくれた植物の部類である。

高山に生えるカラマツソウも、絶滅危惧IB類〜希少種までとレッドリストに載せている幾つかの県もあるが、今回の投稿の主役のアキカラマツも、沖縄県で絶滅危惧IA類、鹿児島県では絶滅危惧種に指定されているようである。

セイタカハハコグサ

少し前に、庭の花壇の端に、この植物が生えている事に気が付いた。前々から、この花壇の周り半径5メートル以内の範囲に現れ、膝丈ぐらいまでの大きめの背丈まで成長し、チチコグサ系に見られるような褐色の花を咲かせる植物のロゼットであると断定して間違い無いと思う。

では、名前はというと、あまり知られていない外来種のセイタカハハコグサではないかと思う。

このロゼットも径で20センチぐらいあったが、成長も勢いがあり、この手のハハコグサ属の植物として立派な力強い姿に成長する印象がある。

ただ、ネットで調べていて、この植物の紹介記事や情報は、想像以上に少ない気がする。戦後に琉球地方で確認されて、そこから広まったヨーロッパ原産で北米経由(?)の外来種というぐらいである。

そして、我が家の庭の一画にひっそりとたまに成長しているのが謎であって、他の場所でよく見かける植物の気はしない。

そして、このセイタカハハコグサは、在来のハハコグサグサの先祖と言われたりもしている記事を読んだが、ハハコグサ自体が、大陸や朝鮮半島から入って来た有史以前帰化植物と言われているので、広大なユーラシア大陸を長い年月をかけて移動して来た植物なのかとも遠き古代に想いを馳せる。

という事で、今後は、この植物が我が家の庭以外のどこで繁殖して、どういう分布をしているのか、ちょっと近辺を注意深く見廻してみようと思う。