シロノセンダングサ

昨年の秋に、家の周りを散策していた時に、この花の写真を撮っていたのを思い出した。

近隣でよく見かけていた植物であり、近縁の種も幾つかあるのだが、先ほど、シロノセンダングサであろうとの結論に至った。因みに、写真の中で、線香花火のようなシルエットに見えるものは、この植物の種子である。

さて、この植物も帰化植物であり、渡来は江戸末期と言われており、おそらく北米経由では無いかと思われる。現在の生態系被害防止外来種リストの中では、近縁のタチアワユキセンダングサは載っているけど、本種は載っていないのではと思う。

この植物と人間との関わりの中で、一番に挙げたいところは、その種子の持つ性質でないであろうか?所謂、ひっつき虫タイプの衣服にくっ付く厄介な種子である。種子が出来た季節に、野に出て遊ぶと、かなりズボンの下の方にびっしりと付着してくるのである。そして、量も結構多く、小さく取りづらいので、苦労するのである。ズボンに付いた種子を取っても、靴紐にもびっしり、もしかしたら、靴下にも付いている。

最初は、野遊びをして帰ってきた時に、玄関のポーチに座り、種を一つづつ摘むのではなくこそぎ落とす形でそのまま庭先に捨てていたが、最近は庭に生えてくるセンダングサの仲間が増えてきた気がするので、極力、室内で取り、取った種も確実にゴミ袋に捨てるようにはしている。

ただ、これも子供達に徹底しているわけではないので、気休めの防除ぐらいでしか無い。

唯一の救いは、この種子の発芽率が無秩序ではなく、植物の方でコントロールしてくれてる(どの植物も人間が軽視しているだけで、物凄い知能や共存の考えを持っているように感じる)ようにも思えるところである。

こうした植物の気持ちに気付かずに踏みにじるか、評価し手を取り合うか、あなた次第であるが、後者の方が、これからの人間の進むべき道の気はする。