ヒメコウゾ

写真を整理してたら、綺麗なオレンジ色の実を付けた低木の写真が出て来たので、紹介してみる事にする。撮影年月日は、昨年の6月20日となっている。

この実の形と色から絞ると、コウゾかヒメコウゾのどちらかになると思われる。ヤマグワやマグワの実は、もっと赤く俵みたいな形だし、カジノキの実は、こんなにギッシリとした粒々感は無い。

では、どうして、タイトルにある通り、ヒメコウゾに絞ったかと言うと、コウゾは、カジノキとヒメコウゾの交配したもので、雌雄異株で、雄花と雌花の花期が揃わず、なかなか実が実らないとのことである。一方のヒメコウゾの方は、雌雄同株で、実が結実しやすいとの事である。

このことから、私は、安易に実が沢山なっている上の写真の低木をヒメコウゾと思いたがったわけである。安易過ぎるかもしれない。

因みに、カジノキとヒメコウゾのハーフであるコウゾは、中国生まれの外来種で、日本にコウゾが入って来る以前は、ヒメコウゾがコウゾ(紙麻)と呼ばれていたとの事である。

もちろん、最高の品質の和紙の原料になるのが、このヒメコウゾやコウゾの類である。どうして、この木が和紙の原料になる事へと辿り着いたのかは興味が湧くところだが、それを調べたり想像するのは、今後の私の宿題にしておく。

最後に、何気に撮ったヒメコウゾの写真。同じフレーム内には、私達の近隣の里山を代表するような樹木が偶然収まっている事に気が付いた。ヌルデにアカメガシワにヤマフジ…………

タネツケバナ

お正月休みに、近所の水田で写真に撮っていた植物の投稿をしてみようと思う。地面の色や芝等の他の植物と被り、分かりづらい写真だが、以下の植物である。

名前は、タネツケバナだと思う。最初からタネツケバナとかタガラシという名前は連想していたが、調べていて知ったのは、このタネツケバナの仲間には、20種近くが有るという事実であった。

ただ、生息している地域や環境から整理し、また葉の形や個々の種類の個性的な特徴から絞って行ったところ、一番一般的な響きの名前のタネツケバナに絞られたという経緯である。

タネツケバナ : 1年草、2年草(越年草)花期は、4月〜6月

稲の種籾を発芽させるために水に漬ける頃に花期を迎える事から、タネツケバナの名前が来ているらしい。

ただ、1月2日に撮られた上の写真で見て取れるように、白い花が咲き、まだ熟して弾けていない種の鞘も見て取れる。こういう季節のズレって、どういう事象で起きるのであろうか?

また、このタネツケバナを調べていて、タネツケバナの記事の中でミチタネツケバナという名前が頻繁に出てくる事に気が付いた。そして、リンクを開いて見て、気が付いた。ミチタネツケバナというのは、タネツケバナなんかよりはるかに身近なちょっと小憎らしい凄くよく見かける植物であると。またヨーロッパ原産の外来の植物であることも知った。

近々、このミチタネツケバナの投稿もしようと思う。乞うご期待。

サワラ

我家の周りにも、いつ植林されたのかは定かで無いが、樹高30メートルぐらいに到達している針葉樹の人工林が多々有る。そして、長老古老と言われる世代から、若者世代までに、それらの針葉樹の林の事を表現してもらうと、おおかた杉林、良くて檜もしくはヒバの林という答えが返って来るのではないであろうか。

確かに杉林や檜の林も稀に有るが、私が住む茨城の県南の人工林は、ほぼサワラという木が植えられている気がする。

ただ、私が暮らす茨城南部の起伏の少ない平野部でしかも台地で乾燥気味の土壌に、サワラ林が多いのは理にかなっている。最も早く木材を利用したいなら、成長速度が速い杉が魅力的である。しかし、杉は、山地の谷沿いとか湿潤な環境で好成長をする。では、檜はというと、杉ほどではないが、やはり湿度を必要としている気がする。そうなってくると、乾燥気味の土壌で強い日射を受けてもグングン成長してくれるのが、サワラという木。

そして、こうした知識を地主達が、古来より村単位で確立していたとは思えず、しっかりとした近現代の知識のある人達の主導でサワラの植林が進められたと想像したいが、そうなって来ると、我家の周りのサワラの人工林の起源は、戦後の木材需要の急増加で各地の森や林が切り開かれ、その荒れた土地にもう一度需要の見込まれる木材資源を復活させようと1950年に制定された造林臨時処置法を背景に、スタートしたのではと思いたい。言い換えるなら、我家の周りのサワラ林は、30メートル内外の最高樹高に到達した70歳代のサワラ達が、ゆっくりゆっくりと幹を太らせている段階なのかなと。

ただ、この戦略は、高度経済成長期の木材需要までには間に合わず、木材の輸入自由化の流れを受けて、そろそろ出荷の時期に入ったサワラ林が、伐採コストが出荷価格より高くなるという現状を生み出して、手入れのされぬまま放置されている現状が起きている。

そして、昨今では、使い道のないサワラ林を持つ地主達と、メガソーラー業者や大型施設の開発業者の利害が一致して、そうした林に開発のメスが入っていく。

私には、そうしたメガソーラーや大型施設の将来性や必要性を云々言える知識がない事を認める。ただ、100年ぐらい先までの将来を見通してのしっかりとした環境分析や、現段階での環境への影響をしっかり多角度から分析した上で、事業がスタートしているとは思えない。また、そこを軽視している人間達の浅はかさが、自分含めて悲しくなるし、怖くなる。

プロジェクトの任期の間だけ、この世に生を受けている間だけ、事なかれ主義の人間が多い。ただ退化もするが進歩もするのが人間である。そして、当然、退化ではなく進歩してゆきたい。

小さな状況変化を見逃さず、将来に起こりうる状況をしっかり分析出来る知識や能力や経験を身に付けて、己の死後の環境にも愛情や情熱を抱ける人間が誕生し増えて行く必要生に気が付き始めた今日このごろである。

さてさて、前置きが長くなったが、サワラの名前の由来は、さわらかという、なんかサラサラや爽やかに通じるイメージから来ているとのことである。確かに、私がサワラに魅力を感じる瞬間は、真っ直ぐ伸びた幹から左右均等に成長した枝が少し疎らで、背景の水色の空が透けて見える中、爽やかな黄緑の葉っぱが日射しを透かして揺らいでいる時である。とても清々しい気持ちになり、美しいなと見入ってしまう。

最後に、サワラの見分け方として、羽裏の白い部分(気孔?)の形がある。個人的には、私はそれを筒(つつみ)型と呼んでいる。他の言葉を使うなら、ズングリした砂時計⌛️や寸詰まりの蝶ネクタイと言ったところか。最後に、そのサワラの羽裏を写した写真を投稿して、この投稿を締め括ることにする。