クヌギカレハ 成虫

最近、近隣で、この大きめの蛾を見かけて写真に撮っていた。

前翅長で4センチ以上あり、大きい部類の蛾だと思う。

口先が少し尖り、斜め下に向いているところから、カレハガの仲間ではないかと予測した。似た毛色に、タケカレハがいるが、明らかにタケカレハよりは大きく、紋様も目立った特徴がなく、上の写真の蛾の方が、シンプルな気がする。

ここで、クヌギカレハという種がそっくりなのと、10月/11月に成虫が現れる秋の蛾という情報を読むと、上の写真の個体は、クヌギカレハであろうとの結論に至った。

幼虫は、毒毛を持ったとても大きいタイプで、この蛾がいた近くでも過去に目撃したことがある。そして、この幼虫は自宅庭でも見たことがあるが、いかんせん、クヌギカレハの幼虫とカレハガの幼虫の区別をしっかりとしている情報をネット上で見つける事は出来ず、過去にこのタイプの幼虫を私は、カレハガ幼虫というタイトルで、ブログでは紹介している。

因みに、上の写真の個体はメスの色合いのようである。オスは、もう少し濃い色合いで、メスよりも若干小さいようである。

水に浸かり、てっきり死んでいると思ったが、まだ生きていることが分かったので、一応救出してみた。但し、一度翅の大きく濡れた蛾で再生した蛾を見た経験はない。

コミスジ 成虫

この蝶は、ちょうど1ヶ月ぐらい前に、一番近い山系の裾野で見かけて写真に撮っていた。

大きさは、開張3センチ弱ぐらいだった。西日は当たってたものの、随分、茶色がかっているなとは感じていた。

現場でも、ミスジチョウの仲間というのは分かったが、既に投稿済みの種と思い、スルーしていた。しかし、過去の投稿を振り返った際に、ミスジチョウの仲間で投稿済みなのは、ミスジチョウのみであり、本種はコミスジという種と分かった。本州だと、年2〜3回発生しているようである。

幼虫の食草は、クズやハギ等のマメ科の植物とのことであり、比較的何処にでもいるとの事だが、近所近隣で見かけた記憶はない。

この蝶よりも、北方系と思われるミスジチョウは、我家の庭のモミジにも産卵して行った事があるので、身近な生息を確認している。

さて、このコミスジは、日本では、北海道から屋久島、種子島迄は生息しているが、トカラ列島以南の南西諸島にはいないとの事である。海外では、亜寒帯のシベリアから、熱帯のインドシナ半島まで生息している模様である。

因みに、リュウキュウミスジという凄く似た種が、沖縄本島や石垣島にはいるとの事である。

クビナガヨツボシゴミムシ

最近、近隣の湿地のような場所で、このゴミムシを見かけた。

なんか初めて出会う種の予感がした。

大きさは、バッチリと記憶した。体長12ミリぐらい。

そして、ヨツボシゴミムシやオオヨツボシゴミムシ等が候補に上がったが、クビナガヨツボシゴミムシという種類が存在する事を知った。

こうなったら、本種は、クビナガヨツボシゴミムシである。現地での最初の感想が、首が細いなというものであったのだから…。

この首が細く進化した根拠は、小型のカタツムリを食べ易いためと、捕食シーンの写真と共にネット投稿している方が居た。確かに、頷ける。本種がいた湿地近辺に、数種類のカタツムリが沢山見かけられる。

ちょっと高いところには、ヒタチマイマイという大型のカタツムリを筆頭に、次に大きいのはウスカワマイマイという地上性の中型種。目に見える次に大きいサイズは、オナジマイマイ(コハクオナジマイマイ)という地上性のカタツムリである。もちろん、更に小さい極小のカタツムリ達もいるに違いない。

そして、この体長12ミリ程度のクビナガヨツボシゴミムシに丁度いいカタツムリというと、オナジマイマイが相応しく思う。ウスカワマイマイは、大きいものは案外大きく、ズッシリと重量感がある。その重量感を細首で支えれるかなと、ちょっと思った。

ここで、自分なりの仮説がひとつたった。コハクオナジマイマイは、比較的新しい国内移入種であり、オナジマイマイは、東南アジアを原産とする外来種と言う人達も居る。ただ、このオナジマイマイは、東南アジアにいるものと同種でも、もう太古から日本列島にやって来ているカタツムリなのではと思いたくなる時がある。(そして、コハクオナジマイマイと言われているカタツムリも、オナジマイマイの色素が薄く遺伝するタイプなのではと思いたくなる時がある。)

自分なりの仮説というのは、このオナジマイマイという小型のカタツムリは、古くから日本に生息しており、クビナガヨツボシゴミムシの首の進化のプロセスにも随伴して来た可能性はないかという仮説である。

まぁ、そんな私の仮説は置いておいて、このクビナガヨツボシゴミムシは、都道県が独自に定めるレッドデータでは、千葉県、大阪府、京都府が、絶滅危惧Ⅰ類に、東京都、神奈川県、群馬県、山形県、が、絶滅危惧Ⅱ類に、埼玉県が準絶滅危惧種に指定している小さめのゴミムシである。