ナカムラオニグモ Larinioides cornutus (Clerck, 1758)

4年前の6月12日に写真に撮っていたクモの名前が判明したので、投稿してみる。

大きさは、一緒に写り込んでいるステンレスの棒との比較や、当時の記憶から、体長10ミリ弱ぐらいはあったのを思い出せる。

種名は、今なら簡単に辿り着けるのだが、ナカムラオニグモである。

さて、このクモは、少し興味深い事実があって、北方系の蜘蛛として、とても知られているクモという事実である。福井県以北の日本海側や長野県では一般的なクモであるらしい。そして、私が暮らす茨城県南部にも生息しているのが分かるが、この福井県と茨城県の北部辺りを結ぶラインを南限に、植物も昆虫も一つの区分けが存在しているのには、なんとなく気が付く時がある。

地球温暖化が叫ばれる中、我家の近所のナカムラオニグモも、北を目指して移動を始めるかもしれない。ちなみに、都道府県が独自に定めるレッドリストにおいて、千葉県は、このクモを準絶滅危惧種に指定している。

一応、このクモの生息分布は、国内は、北海道と本州と言えば良いのであろうか。学名の登録年が古い事から推測出来るが、ヨーロッパには北から南まで広く生息している。そして、日本を始め極東アジアの寒い地域にも生息している。いわゆる、この流れは、動物地理学的な旧北区という括りでよくある事だ。そして興味深いのは、新北区と言われる北米大陸(主に東部)にも広く生息している事である。

地球上で大陸が分裂し始める前の時代からクモや昆虫って、地球上に存在したって事なのであろうか?この辺も、少しづつ学んでいければなと思う。

クヌギカスミカメ Castanopsides kerzhneri (Josifova, 1985).

昨晩、我家の外灯下に来ていた小さめのカメムシである。

2年前の5月17日にも投稿していることを確認したが、今、見返すと、その時の投稿は写真も酷いし、情報も薄っぺらいのが恥ずかしい。

カスミカメムシ亜科のカメムシにしては、凄い小さいというわけではなく、体長は7ミリぐらいであった。

種名は、クヌギカスミカメ。

特徴としては、後脚の腿節が濃い色をしていることと、触覚の途中に濃い色の節があることと、あとは胸背部の先の方に黒い対になった小点があることであろうか。

種名の通り、ブナ科の落葉樹を吸汁するカスミカメのようである。

生息分布の方は、国内は、北海道から対馬含む九州まで。海外の生息分布は、対馬にいるという事から、韓国にもいる事が類推される。