セアカキノコバエ(セアカクロバネキノコバエ)Sciara thoracica Matsumura

最近、近隣で見かけて写真に撮っていた。

この日は、付近に大量にいたかもしれない。

大きさは、全長で8ミリ内外。ゆえに、体長は6ミリぐらいだと思う。

一瞬、この時期の定番のメスアカケバエかと思ったが、直ぐに調べたら、違うと分かった。メスアカケバエの背の方が丸く赤色が濃く、サイズも全然大きい。

そして、確かキノコバエと名前に付く種に、こんなのがいたよなと思い出し、調べたところ、セアカキノコバエ(セアカクロバネキノコバエ)と判明。

ちなみに、しっかりとした分類が確立されていない種なのか、所属する科も、複数存在するようである。一応、私は、ネット上で1番目にしたクロバネキノコバエ科で分類してみた。

さて、このハエが、沢山発生していた場所は、日陰で、おまけにジメジメしたコンクリートの建造物の傍の落ち葉がフカフカに分厚く積もったエリアであった。

このハエの写真を見た時の最初の感想は、ハエの仲間なのはなんとなく間違いないが、ハエってこんなに触角が長い種類がいるのかというものであった。触角は長いが、ハエの仲間なのである。

最後に、このセアカキノコバエ(セアカクロバネキノコバエ)の生息分布は、北海道と本州と四国と九州。海外は、韓国にはいるようである。

ホソニセヒメジョウカイ? Lycocerus okuyugawaranus okuyugawaranus (Takahashi, 1992)

先ほど、我家の外灯下に来ていたジョウカイボンである。

大きさは、体長9ミリ弱ぐらい。

数日前に、同じ我家の外灯下で、一般的な2センチぐらいあるジョウカイボンを1匹だけ目撃していたが、それと比べると半分にも満たない大きさである。

種名はと言うと、正直、自信を持って、これと言うことができない。ネット上で似ているものを探すと、ホソニセヒメジョウカイLycocerus okuyugawaranus okuyugawaranus (Takahashi, 1992)が近いと思うのである。しかし、少数ではあるが、ニセヒメジョウカイという種名Lycocerus lineatipennis (Wittmer, 1953)で、殆ど同じような個体を紹介しているサイトもあるのである。

何が正解なのか分からないのが、現状なのではないだろうか。

ゆえに生息分布も、掴めないが、とにかく上の写真の個体が、茨城県南部の我家の庭にはいるという事である。

ちなみに、ヒメジョウカイという種もいて、ヒメジョウカイは、昨年、福島県の高地で見つけたものの紹介を既にしている。

ヤマアカガエル 鳴き声 Rana ornativentris Werner, 1903)

今年も我家の庭に、ヤマアカガエルが産卵準備の為に訪れている。

ここ4,5年は、必ずやって来ている気がする。残念ながら、今年は、雄は鳴けども、肝心な雌が現れてくれない。我家のタライからは、毎年100匹近いヤマアカガエルの子供が上陸して行くが、そのうちの雌の1匹も自然下で生き残りが出来なかったということであろうか?

今年は、初めて鳴いてる姿を動画に撮ったので、以下に貼り付けておく事にする。

さて、このヤマアカガエルは、元々、我家の庭に生息していたわけではなく、7、8年前に一回だけ購入して、庭のタライに入れておいた卵から孵化した個体が、歴代繁殖しているのである。ただ、産卵しているのに気が付いたのは、4年前からである。家族から、庭で不思議な鳴き声がするとの報告で気が付いた。それからは、毎年3月の雨の日には、必ず鳴き声が聞けるようになった。

ちなみに、家の近所には、数は多くはないが、探せばニホンアカガエルは自生している。そして、このニホンアカガエルの卵塊も持ち帰っては、家の他の場所の水蓮鉢等に入れたりするのだが、オタマジャクシは上陸してゆくものの、産卵に再び訪れている気はしない。ニホンアカガエルとヤマアカガエルを比べた時に、ヤマアカガエルの方が少し大きく身体つきががっちりしている印象を受けるが、同所では、ニホンアカガエルの方がヤマアカガエルに追いやられてしまう可能性も仮説として頭に入れ、我家での2種の動向は観察している。

生息分布の方は、国内は、北海道から九州近海まではいるのではないだろうか。海外の方は、一応知られていないが、海外の中国の方の写真とかを見ると、ニホンアカガエルRana japonica Boulenger, 1879 と本種を取り違えているのではと思えるような写真もあるので、いまいち確かなことは言えない。

ただ、ヤマアカガエルとニホンアカガエルの国内の生息分布を眺めていると、ニホンアカガエルの方が九州等の南の地域からの報告が目立ち、暖かい気候に適応しているように思いたくなる。ヤマアカガエルの方が、少し標高の高い場所にいる事も、その特性を物語っている気がする。

レッドデータ的には、ニホンアカガエルの方が、断然、絶滅を危惧している種として扱われているが、産卵は、ちょっとした田んぼの水溜りでも行われるので、その後の成体が身を隠せるような湿った森や林の平地での減少の方が影響しているのではと、私は考えている。