シロフフユエダシャク 成虫

久しぶりの投稿になる。

急に気温が上昇したのか、本日は、小さな蛾が足元から飛び立つ瞬間に遭遇。どこかに止まってくれたら、写真に撮ろうと思い、様子を見ていたら、暫くして地面に着地。

その瞬間を逃さず撮影したのが、下の一枚。

大きさは、前翅長で15ミリぐらい。

この蛾の種名を探るにあたって、私がポイントにした点は、3点あった。全体的な形状と、出現時期と、櫛歯状の触角である。

全体的形状とサイズ的には、シャクガ科のナミシャク亜科の蛾を当たったが、触角の顕著な櫛歯状の特徴と一致するものが、中々見当たらず、気温が急に暖かくなったとは言え、2月の終わりであった時期を考慮して、“2月に現れる蛾“というフレーズで検索したところ、このシロフフユエダシャクという蛾に行き着いた。

1月の下旬から4月にかけて現れるという習性も、サイズも、私が見た蛾の事実と一致する。

幼虫の食草は、クヌギやコナラやクリとの事であったが、この蛾がいた場所から、それらの樹木がある場所までは、起伏ありで100メートルぐらいはある。これぐらいの距離は、自力や風に揺られて、移動するのであろうか。

ちなみに、この冬に現れるシャクガの仲間は、同じような飛び方をするが、どれも弱々しく、飛行距離も短い気がする。

ウスバフユシャク 成虫

5日前に我が家の窓に止まっていた。

冬は、めっきり昆虫の姿を見かけなくなり、自ら見つけてみようとの気も弱くなるが、寒さが苦手なのは、人間も昆虫も同じようである。

この真冬に活動している蛾と言ったらフユシャクの仲間が浮かんだが、調べたところ、ウスバフユシャクという種に行き着いた。

紛らわしい種が数種居たが、平地に一般的な種で、内横線の鋭角な曲がり具合等から本種と断定した。

幼虫は、ブナ科のコナラやクヌギ他……各種広葉樹が好みのようである。

それにしても、蛾の世界で不思議なのは、昆虫の活動時期として一般的でない寒い時期に現れる種類がどうして居るのであろうかということである。

このフユシャクという蛾の仲間達は、雌の形状に特徴があって、成虫になっても翅を持たないのである。この特徴は、ミノガの仲間にも近い気がする。

今のところ、私は、フユシャクの仲間のメスを実際に見たことはない。こんな寒い時期には、外出の機会も減って当然である。それが本能であろう。

エグリヅマエダシャク 成虫 秋型 Odontopera arida arida (Butler, 1878) 

最近、ここに行けば必ず何かしらの蛾に出会えるというスポットを発見した。

寒くなり、蛾の種類や数も減ってきたが、この日も、アスファルトの地面上に、息絶え絶えのこの蛾がいた。

なんとなく初めて出会う蛾の気がした。

大きさは、前翅長22ミリぐらいだったと記憶する。種名は、エグリヅマエダシャクであろうと思う。やはり初見の蛾であった。

幼虫の食草は多岐に亘り、広色性の種類のようである。春と秋の年2回発生のようである。今回、私が目にした個体は、秋生まれの蛾なのであろう。