ケブカトゲアシヒゲボソゾウムシ(旧名 リンゴコフキゾウムシ)Phyllobius(Odontophyllobius) armatus (Roelofs, 1879 )福島県 標高1100メートル

先週末に、家族が山登りにお友達と行くというので、私は、一行を登山口で下ろし、下山口で拾うという完全な運転手の役を買って出た。

買って出た理由の一つは、登山口も下山口も標高は1000メートルぐらいあり、待ってる間の5時間(結局は7時間)は、自由に自然観察やイワナ釣りが楽しめるからである。登山一行もスタート地点に戻ってこないコースが取れる事を喜んでくれる。お互いの利害が一致した。

想像以上に豊かな生態系であったが、先ずはこんなのもいた。

大きさは、体長8ミリぐらい。

直ぐにゾウムシの仲間なのは分かったが、種名は、クチブトゾウムシ亜科に属するケブカトゲアシヒゲボソゾウムシである。

本種は、この一帯に沢山いた印象であるが、各種紅葉樹の葉を食べるようである。

さて、旧名のリンゴコフキゾウムシからケブカトゲアシヒゲボソゾウムシに種名が変わったとの事で、インターネット上には、リンゴコフキゾウムシの名で本種を紹介しているサイトも多いが、私は、ケブカトゲアシヒゲボソゾウムシの方が、合理的な名前で好きである。

先ず、ケブカの部分は、毛深であり、トゲアシの部分は、棘脚で、前脚腿節の内側に突起があるのである。以下に、それが見て取れる写真を貼り付けておく。ヒゲボソは、髭細で、写真を見ると、確かに微妙に細い気はする。

生息分布は、北海道から九州辺りまでであろうか。海外の生息分布は、ちょっと分からなかった。

ケブカクチブトゾウムシ Lepidepistomodes fumosus 1

4週間ぐらい前の写真になってしまうが、5月半ばに近隣で写していた小さなゾウムシの投稿をしようと思う。

大きさは、体長6ミリぐらいのゾウムシだったと思う。現場でも、極小というイメージではなかった。

種名を調べたところ、カシワクチブトゾウムシと落ち着きそうだったが、近似種にケブカクチブトゾウムシという種がいる事を偶然知った。そして、上の写真を指で伸ばして見て貰えば分かるのだが、上翅に毛が生えているのである。では、ほぼ同サイズのカシワクチブトゾウムシはと言うと、私がネット上の画像を見る限り、毛が生えていないのである。

となると、上の写真の個体達は、ケブカクチブトゾウムシなのかなと思った。

さて、ケブカクチブトゾウムシも、カシワクチブトゾウムシも、ブナ科のクヌギやコナラ等に集まって来るゾウムシのようである。

実際のところ、このゾウムシがいた場所の横は斜面になっていて、頭上には人為的に植えられたクヌギやクリ(?)が沢山ある場所である。

最後に、以上の2種より、少し小さいコカシワクチブトゾウムシという種も、過去に投稿済みなので、良かったら、そちらもご覧ください。

オオアオゾウムシ Chlorophanus grandis 2

我家の庭で時々見かけるゾウムシの一種である。

大きさは、体長15ミリぐらいあって、決して小さなゾウムシではない。

名前はオオアオゾウムシ。

色合いは綺麗なんだが、産毛が濃いのか、決して煌びやかな輝きのある身体ではない。上の写真は、綺麗に撮れた方だと思う。

幼虫は潜根性の習性があり、成虫はブナ科の樹木に集まるようである。今回見つけたのは、クルミ科のペカンかヒッコリーの葉裏にいた気がする。