ヒキガエルと言えば、比較的都会育ちの私も、小さい頃から馴染みのある生物というかカエルである。
当時は、住宅地の中に、疎らに松林や、空き地が点在していたが、全てが、子供達の放課後の遊び場だった。そんな、空き地で、草野球をするのが日課だったが、ボールが少し茂った草むらの中に消えると、必ず、このヒキガエルが居た。しかも、結構な密度で……
本能的に、ヒキガエルの目つき(表情や)、重い体を引きづるように上下に揺れながら進む歩き方や、体表のデコボコが、ダメで、出会った途端、萎縮してしまう子供の自分が居た。その後、九州に引っ越すと、同時に、このヒキガエルの悪夢からは解放されることになった。
さて、現在、私達家族が暮らしている地域にもヒキガエルは居る。たまに親ガエルを見かける程度であるが、つくば山のガマとかの地方的な言い回しが存在するぐらいで、ある意味、有名だったりもする地域である。
以下の写真は、春に、近所の田んぼ脇の水溜りで見つけたヒキガエルの卵塊である。
こうして、春に、ヒキガエルの卵塊は、よく見かけるのだが、ヒキガエルの成体に出会うことは滅多に無い。こうした卵から孵化したかなりの数の、いや無数と言えるヒキガエルのオタマジャクシが泳いでいるのは、よく見るけど、人家近くでも、林の中でも、成体には、殆ど出会うことは無い。この辺は、子供の時に親の転勤で移り住んだ九州の地と一緒である。
私が、たまに気晴らしにカブトムシやクワガタムシを採りに入る林にも、敷地内にに、大きめな人工の池があり、やはり、時期には、物凄い数のヒキガエルのオタマジャクシで溢れかえっている時がある。
このまま成長して、上陸されると、林の中で出会うことは間違いないであろうし、ちょっとした物音(苦手な生物の気配)にも萎縮して歩かなければならなくなりそうで、嫌だなと思うのだが、どうしてこれが、成体のヒキガエルとニアミスしたことは、殆ど無いのである。
以前住んでいたアパートの、玄関灯の下に暗くなると現れていた一時期が有るのと、昨年、学校の校舎裏でトカゲ(カナヘビではない)を、子供と追いかけていた時、逃げ込んだと思われるトタン板をめくたっら、その下の窪みに、かなり大きく成長したヒキガエルが鎮座していた。あとは、数年に一回、雨の日に道路を横断している姿を目撃する事が有るぐらいで有る。
ヒキガエルからすると、強力な捕食者がいるのかな〜。上陸間際の幼体は、カラスに虱潰しに食べられてるような気もするし、タヌキやハクビシンなんかも、食べたりするのかな〜
蛇もカエルは食べるけど、カエル大好きヤマカガシという蛇を、近隣で見かけたことないし、他のよく出くわすアオダイショウやシマヘビが、大きなカエルを飲み込むのに苦戦してる場面にも出くわした事は無い。
ちょっと、原因を突き止めたいと思う今日この頃。