コオニヤンマ(幼虫)

近所の里山を流れる小川にこのトンボの幼虫がいる。大きめの石の下や、落ち葉が滞留しているところをガサガサすると採れる。

私は、このヤゴは初見ではなく、長男の川遊びで連れて行く栃木県の山間を流れる清流でよく捕まえていた思い出がある。

コオニヤンマの幼虫(ヤゴ)である。コオニヤンマと言っても、ヤンマ科やオニヤンマ科のトンボでは無く、サナエトンボ科のトンボである。サナエトンボ科では、最大種のトンボであり、成虫の大きさや行動もヤンマ科のヤンマ類に似ているとの事である。

さて、昨年同じ場所に同じ時期に、どんな生き物が居るんだろうとガサガサに入った時に、このヤゴは採れなかった。勿論、たまたま捕まらなかったとも考えられる。このトンボのヤゴの幼虫(ヤゴ)期間は、2〜4年という事である。まぁ、大抵のトンボ類も、ヤゴで越冬しているのではと思うので、2年は長いとは感じないけど、ヤゴ期間の4年は、長いのではと感じる。繁殖行動が出来る成虫になるまでに、それだけ、危険を掻い潜らなければならない事を意味してる気がするが、トンボとざっくばらんに話せる機会があるなら、ヤゴの期間と成虫のトンボの期間と、どっちが危険に満ちているのかを尋ねてみたい。

このヤゴが居る小川に沿って、所謂、ヤンマ類独特の縄張りを警戒パトロール中のような飛翔をする大型のトンボを目撃していたが、これが他のヤンマ類のトンボなのか、このサナエトンボ科のコオニヤンマも持つ習性なのか、その飛翔してる大型のトンボを捕まえてみないと、現時点では私には分からないと言わざるを得ない。

ちなみに、その直線的なスピード感あるパトロール中に、田んぼ上のノシメトンボやシオカラトンボがパトロールのコース上に居るのが分ると、一旦少しスピードを緩めて威嚇行動をしていたのも目撃した。捕食目的なら、この手のスピード感のあるトンボは簡単に小さめのトンボを捕まえる事が出来ると思うので、捕食しようとしたわけではなく、威嚇行動だったと思われる。

さてさて、この投稿を書きながら、少年時代のヤンマ採りの思い出が蘇って来た。そもそもヤンマは、そのスピードある飛翔能力もさる事ながら、数も少なく、群れて行動していないので、とても捕まえにくいトンボだった。ただ、ラッキーな事は、縄張りをパトロールする習性から、一度逃しても、時間が経てば、必ず同じコースを周回してくる性質があった。その瞬間をじっと待ち、再び失敗しても、補虫網の空気抵抗を考慮に入れたり、ヤンマが避ける軌道を見切り予測したりして、何回ものチャレンジの後には運が良ければ捕まえたものだった。

学校で、ヤンマを捕まえた話を友達の間で、自慢気に話したいが為のヤンマとの根比べ知恵比べだった気がする。こんなヤンマ採りからも、自然と空気抵抗への知識や、ヤンマの動きを見切る動体視力や、ヤンマが必ず戻って来ることを確信しての忍耐力等、色々な学びを得ていた。

少年少女達よ、ゲームばかりではなく、野山に出て、自然の中で遊んでみよう。そして、いつか、お父さんお母さんになった時に、自らの子供達に、自然の中で遊ぶ楽しさを、教えて行ってあげて欲しい!

サツマノミダマシ

1週間ほど前に、近所の里山を散策中に撮っていた蜘蛛の写真を投稿することにする。

この蜘蛛は、この場所にしか居ないというわけではなく、我が家の庭でも蜘蛛の巣を張り、何匹も生息している。ただ、背景の透けた蜘蛛の巣の上のクモに、スマホのカメラでピントを合わせるのは難しく、これと言った写真が撮れていなかっただけである。

今回は、葉を背景にしているところに、たまたま遭遇したので、ある程度ピントの合った写真が撮れた。その時撮った写真が以下のものである。

小さいけど、とても鮮やかな黄緑色をしたクモというのが、日常的に我が家の庭で見かけてた時からの印象。そして、ちゃんとした一般的なイメージの蜘蛛の巣を張るクモという認識も持っている。夜に活動(網の中心での待ち伏せ行動)してるとのことである。

サツマノミダマシの名前の由来は……先ず、この蜘蛛の太鼓状の腹部が、櫨の木の実に似ているところから来ている。色はともかく、確かに形は櫨の木の実に似ている。そして、昔の京都や福井地方の方言で、櫨の木の果実を薩摩の実といったらしく、薩摩の実そっくりみたいな意味合いで、サツマノミ-ダマシとなったという事である。とても納得の行く名前の由縁である。

アヅチグモ

1週間ほど前に近所の里山を散策した時に撮っていた蜘蛛の写真を、名前がが分かったのをキッカケにブログにアップすることにする。

名前は、アヅチグモ。♂の体長は、2,5ミリほどで、褐色の個体が多い。♀の体長は、6〜7ミリほどで、全身真っ白の個体が多い。ゆえに、上の写真の個体はメスだと分かる。ただ、雄雌共に、小さな斑紋が入ったり、個体変異は大きい。

ネット上では、自らの個体より全然大きな獲物を捕らえる事も多いとの記載が有ったが、確かに私が目撃したのはトンボを捕まえている瞬間だった。

ただ、気になったのは、このトンボは既に死んでいて、全然暴れたりしていなかった事である。この蜘蛛を発見出来たキッカケは、折り曲げられた葉っぱの中に、トンボが挟まれていたので、昆虫には可哀想だったが、その葉っぱを開いてみたら、この蜘蛛が鎮座していたという流れである。

それにしても、この大きなトンボを、どうやって大人しくしたんであろうか?時間をかけて死ぬのを待ったのであろうか?それとも、死んだものを、樹上まで引っ張り上げて来たんであろうか?

疑問が残る。