トノサマバッタ(つくば市中部)

毎週、火曜日に仕事で出向く場所に、このバッタは生息している。先ほど、この仕事先に、これまで何年訪れて来ているんだろうと指を使い数えてみたら、かれこれ12年にもなった。

これまでの12年間、その場所で、バッタが飛んでるなぁぐらいの意識しか無かったが、今年は、とうとうその正体を突き止めてみようと、先ずは写真に収めることにした。写真に収めたバッタは、以下である。(写真のデータでは、9月17日の撮影となっている)

この日のこのバッタ達は、想像より飛翔能力が無く、警戒心も弱く、上の写真のように、上手く写真に収まってくれた。上の写真は、随分拡大した後だが、実寸の印象は、凄い大きな印象は無かった。中の大サイズぐらいの印象だった。

ネット上で照合してみると、トノサマバッタが一番近い気がする。私の子供の頃のこの手の大型のバッタの一番の印象は、馬面&顔の大きさだった気がするが、この写真を撮った時の角度によるのか、この写真からは、その特徴は感じられない。

さて、この場所でこのバッタの写真を撮ろうとしたのは、その日が初めてではなく、実は、1、2ヶ月前にもあった。正確には、このバッタの写真を撮ろうとしたのではなく、同じ場所のちょっとした草の茂みに、何か昆虫いないかなと近づいた瞬間に、このバッタがビックリして飛び出して来たのであった。

そして、その飛んで逃げた先を目で追っていたのだが、数十メートル離れた先の8階建ぐらいのビルの壁面に到達すると、垂直に4階の高さぐらいまで上昇し、そのまま右へずれて、今度は、横にあった3階建ぐらいの古びた鉄筋コンクリートの建物を飛び越えて、奥の林へと消えてしまったのであった。その前半の飛翔の高度も凄かったけど、そのトータルの飛距離も、エゲツないなと、目で追い続けたのだった。ざっと計算して、70メートル〜100メートルは飛んだよなって、感動と共に計算している自分が其処には居た。

とにかく、凄い飛距離と凄いスタミナだと感じた。

このトノサマバッタの寿命は、3ヶ月程度との事である。卵以外、冬は越せないとの事である。すると、その決して広いとは言えない開けた一画(アスファルトの道路がメインで、所々に草地が点在する環境)で、毎年毎年、代を重ねて来ているという事になる。

最後に気にかかったのは、その大飛翔を見せた個体のその後である。本来の生息地とは違う薄暗い林に不時着したと思われるトノサマバッタは、その後、建物を迂回して、元の開けた生息場所まで戻って来るのであろうかという事である。どうなんだろう?

セスジツユムシ(つくば市中部)

昨日、仕事先で見つける。ツユムシの仲間というのは、見て直ぐに分かったが、果たして正式な名前は……

背中の褐色の筋や後脚の腿節が翅の後端を超えていない特徴からすると、セスジツユムシだと思う。因みに、褐色の筋を持つ方が、♂で、もっと黄色っぽい筋を持つのが♀との事である。

草食性の昆虫で、植物全般を食べることが出来るらしい。

残念ながら、我が家の庭では、一度も見たことは無い。

キンケハラナガツチバチ(つくば市中部)

10日ぐらい前に、仕事先で、よくこのハチを目撃していた。植え込みのヤブガラシの花にあちらこちら訪れていて、写真を撮るためのモデルは選び放題だった。

上の写真は、触角が短いので、♀。

上の個体は、触角が長いので♂。他にも、♂♀の違いとしては、腹部のシマ紋様が、毛だけで形成されているのが♀。腹部自体にシマ紋様が付き更に毛で装飾されているのが♂との事である。……写真の♂♀で、若干毛の色が違うのが気になるが……現段階では、同一種と思うようにしておく。

このキンケハラナガツチバチの習性として、興味深いのは、土中に巣を作るのか、土中のコガネムシの幼虫に直接卵を産み付けるのか確認を取っていないが、とにかくキンケハラナガツチバチの幼虫は、土中のコガネムシの幼虫を餌にして成長するとの事である。

確かに、写真の2個体を見つけた場所は、1キロ弱は離れていたけれど、このハチがよく見られる一帯には、確かにコガネムシの仲間も多く見つけれた。

コガネムシの成虫に葉を食害されたり、幼虫に根を食害されたりで、農業関係者、個人の園芸愛好家共に、頭を悩ませている方達は多いと思うが、このキンケハラナガツチバチというハチは、コガネムシ対策には、使えそうなのではと思った。

我が家の庭には、コガネムシの仲間は誕生してくるが、このキンケハラナガツチバチを見た記憶は無いので、今度、実験的に移植でもしてみようかとも思ったりしている今日このごろ。