ホソオビヒゲナガ 成虫

少し前に、小川沿いの土手や草原等ちょっと開けた場所で、クロハネシロヒゲナガという触角が非常に長い蛾の乱舞に出会い感動した投稿をしたが、原っぱとは違う環境の森の中には、また別の触角の長いヒゲナガガの仲間が居ることに気が付いた。

前出のクロハネシロヒゲナガと比べると少し髭が細い印象で、髭のインパクトはクロハネシロヒゲナガの方が強い(触角も体長の割には少し短いように見えるが、これは触角の細さから来る錯覚かもしれない)が、ヒゲナガガの一種には違いない。

名前は、ホソオビヒゲナガ。

幼虫の食草は不明と書いてある紹介記事が多いが、森の中で見かける事からも、枯葉の可能性も大いにあるのではと推測している。

クロハネシロヒゲナガもこのホソオビヒゲナガも、髭が重いのか、とてもゆったりとした飛行をする。飛んでいるのを眺めているだけで、なんか癒される。

本日も飛んでる個体を目で追っていたら、とある葉裏に止まったのが見えた。ただ、身体が隠れても、長い髭(触角)は葉からはみ出している。その細い触角を掴めるものなのだろうかと指で摘んでみたら、触角は意外と強度のあるもので簡単に捕まえることが出来てしまった。

その時の写真を以下に。

写真だと伝わらないが、翅は銅色の金属光沢が、かなり強いのが見てとれた。

マドガ 成虫

先ほど、休憩中の車中から見える範囲の葉の上に、小さな蛾みたいのが止まっているのが見えた。

降りて、慎重に近付き、写真に収める。

調べると直ぐにマドガ科のマドガという種と分かる。

マドガの名の由来は、写真が不鮮明で申し訳ないが、黒っぽい色の翅の中に散りばめられて存在する白い部分が半透明であり、窓みたいなイメージになるからとのことである。

現場では、その知識を事前に持っていなかった事もあり、その窓の所以に気がつく事は出来なかった。

大体開張サイズで、18ミリぐらいとのことだが、私が見たものは、開張サイズで20ミリ以上あったような気もする。

幼虫の食草は、ボタンヅルという事だが、この事実を知ってピント来た。というのも、この駐車場はよく利用するので、その蛾を発見した場所から7、8メートルの所に、ボタンヅルなのか仙人草なのか、とにかく得体の知れない蔓植物が生えているのは、前々から気になっていた。

でも、そもそもボタンヅルって、身近に生えているものなのか。

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同じ日の追記。

マドガの大きさが気になって、写真に写っているのと同じ葉を探しに、現場に戻ってみた。葉に定規を充てて、その写真に写っている蛾のサイズを割り出そうと考えたからである。

しかし、無数にある葉のうちから、同じものを見つけ出すのは不可能である事に気が付いた。

すると先程と同じ個体か分からないが、まだ、この葉の植物の近くに止まるマダラガを発見。確かに、飛翔している時はとても小さく見える。また、のんびりした飛び方なので、飛翔中にも、ある程度の紋様や形状を確認出来る。

そこで、気が付いた。このツル植物が、ボタンヅルなのではないかと。実際のところ、葉の形を見ると、同じキンポウゲ科のセンニンソウのような気がする。

オビヒトリ 成虫

数日前に昼の散歩中に、足下にヨタつきながら現れた蛾である。

直ぐに、何々ヒトリと名前に付きそうな蛾であるとは分かったので、もう寿命を全うしそうな傷だらけの状態で殆ど動けなかったこともあり、少しだけ翅を開いて腹部を見せてもらうことにした。

翅上の黒い小点の配列や腹部のオレンジと黒の縞紋様見ると、オビヒトリという種類なのかなと思う。

幼虫の食草は、クワ科の植物ということだが、この蛾を見つけた雑木林には、コウゾやヤマグワが有るのは知っている。

今のところ、このオビヒトリの幼虫を特定出来ていないが、ヒトリガの類の幼虫には、よく出会う。

とにかく、今年は、一種類ぐらいは、どのヒトリガの幼虫が、何ていう種類のヒトリガ科の蛾になるのか突き止めてみたいものである。