ムラサキシジミ 成虫

先ほど、子供達と近所の里山を散策中に発見。

山肌に大木の枝葉が覆い被さり日陰を作り、少し涼しげな風が吹き抜ける環境に数匹いた感じである。

サイズは、シジミチョウの中では大きい部類に入ると思う。個体によっては、ヤマトシジミの2倍ぐらい有りそうな雰囲気である。

近くの開けた場所には、ベニシジミという蝶が沢山居たが、ベニシジミも微妙に大きめだが、更にひとまわりぐらい大きい印象である。

ムラサキシジミの名前のムラサキの部分は、翅の表側の色に由来しているんだと思われる。

残念ながら、現在、翅表が見える様に止まった瞬間の写真を撮れていないが、本日も現場では、綺麗な輝きのある藍色を見せてくれた。実際のところ、「翅を開いて…翅を開いて」とシャッターチャンスを伺う瞬間は数度あったが、そういう時に限って、翅を拡げてくれなかった。

同じシジミチョウ科のツバメシジミを春先(今も同じ場所で飛んでいる)に多数見て、その翅表の美しさに魅了されたが、ツバメシジミの美しさが、紫色のぼんやりと溶け合った霞感(私が作った言葉)であるなら、このムラサキシジミの美しさは、藍色と黒茶色のくっきりとしたコントラストの美しさかと思った。

どちらも捨てがたいが、ムラサキシジミの方が一般受けしそうな美しさの気もする。

さて、このムラサキシジミの幼虫の食草は、常緑のカシ類とのことである。我家の近隣の環境では、取り敢えず、シラカシやスダジイあたりになるのではと思うが、どうであろう。常緑のブナ科樹木が無ければ、ブナ科落葉樹でも代用が効くみたいではある。

とても美しい蝶なので、もっと身近に増えて行ってくれればなとは、個人的に思っている。

成虫越冬して、年に何回か発生するとのことだが、私的にはあまり出会った記憶がない。

キササゲ

数日前に、近隣の小川沿いを歩いている時に、見つけて写真に撮っていた。

もう一枚、木の全景が映る写真を以下に。

花の特徴から直ぐにキササゲという落葉高木に行き着いた。樹木の名前は、結構知ってるつもりでいたが、新たに樹木の名前をひとつ覚えるのは、なんとも楽しい。

このキササゲという木は、中国が原産の帰化樹木であり、湿った環境を好む樹木のようである。

また、大きく育つと10メートルぐらいになり、雷除けの樹木として神社仏閣に植えられてきた歴史もあるみたいである。(一応、あってないような根拠が知りたくも思う)

キササゲの名前の由来は、花後に出来る大角豆(ササゲ)に似た長い実を付けることから来ているらしい。

もしクリーム色の漏斗状の花が咲いていなければ、単なるキリの仲間として、素通りしていたに違いない。

年がら年中、その場所を歩くわけではないので、キササゲの花が見れる時期に、その場所を歩けたことに、他の人には分からないであろう幸運を、一人実感する。

ウラベニエダシャク  成虫

数日前に近隣の雑木林で見つけ写真に撮っていた。生垣の間に入り込み、暗くボケた写真しか撮れなかったのが残念である。

名前はウラベニエダシャク。サイズは小さく開張で25ミリ強だったと覚えている。

直ぐにシャクガの仲間であるとは分かったのだが、種を特定して行くに当たり、この小さなサイズが仇となった。というのは、先ずナミシャク亜科を当たってみたが、それらしき種に出会えず、次にヒメシャク亜科を当たってみたが、ここでもそれらしき種に巡り合わなかった。そして、大きさ的にエダシャク亜科をチェックすることはなかった。

しかし、先ほど偶然、エダシャク亜科の蛾の成虫達の画像をチェックしていると、この蛾と殆ど同じ容姿の蛾を見つける事が出来たのであった。

ここで思った……ヒメシャク、ナミシャク、エダシャクの違いはサイズではないのか?と。

さて、このウラベニエダシャクの幼虫の食草は、スイカズラ科のスイカズラやヒョウタンボクであると知った。そして、このウラベニエダシャクが逃げ込んだ生垣の中に、ポツリポツリと小さな赤い身を付ける葉の小さな低木が刈り込まれている事に、最近気が付いていたのである。

もしかすると、これがヒョウタンボクの可能性はないかと思い始めた。今度、ちゃんと確認してみようと思う。

このウラベニエダシャク……宮城県のレッドリストで、準絶滅危惧種に指定されているようである。

名前のウラベニの由来は、パッと調べただけでは分からなかった。