アカバナユウゲショウ

この植物には、野山/里山で時々出会う。

花期も6月から9月と長く、また環境によって株の形や大きさが違うようで、中々、全部が同種と結びつかなかった。

ただ、既に10月に入った数日前にも花を咲かせている小苗を見かけた。以下が、その時の写真である。

名前は、アカバナユウゲショウ。北アメリカ南部から中央アメリカそして、南アメリカ北部に本来生息する外来帰化植物である。

明治時代に鑑賞用に輸入されて、その後、自然下に流出して行ったと思われる。ただ、近隣の自然下でも、ポツポツとその小さな花で存在に気がつく感じで、蔓延っているイメージは全くない。

様々な雑草に埋もれそうになりながら、なんとか代を重ねているようにも、個人的には感じてしまうが、元々は乾燥気味の土壌を好む(勝手な想像であるが)のか、開けた乾いた場所では、大きく立派に育っている株も見かける。

本年5月に見かけたそんな立派な株の写真をアップしてみる。

撮影年月日 2020年5月27日

ゲンノショウコ

今年に入り、身近な野山の植物を観察する中で、私の中では、ゲンノショウコという植物を突き止めたいという願望があった。

ただ、ネット上の切り取られた画像達からは、ゲンノショウコの特徴を上手く抽出する事が出きていなかったのかもしれない。そして、ゲンノショウコのイメージを勝手に作り上げて行ってしまっている自分が居た。

しかし、先ほど、家の近所で9月半ばに写真に撮っていた謎の植物が、ゲンノショウコであったのかと、やっと繋がったのである。

そもそも、桃の花色の写真が多く、ゲンノショウコに白花もあるという路線が、思考回路から完全に消えていたのも、ゲンノショウコにたどり着かなかった理由のひとつかもしれない。

以下が、家から徒歩数分のところに生えていた白花ゲンノショウコである。

そもそもゲンノショウコに行き着かなかったもう一つの理由に、自分の勝手なイメージで、ゲンノショウコなる植物は、しっかり茎を立たせて花を咲かせる植物とのイメージを持ってしまっていた。

ただ、実際のところは、上の写真のように茎を横に這わせ、ちょっとツタ植物のような雰囲気を持っている。

そしてこれを、ゲンノショウコだと思う一番の決め手になったのは、やはり葉の形状かなと思う。三つに分かれて、葉脈に沿って色が抜けている感じは、ゲンノショウコならではなのではないかと思う。

ゲンノショウコを漢字で書くと、“現(権)の証拠“らしいが、古くから下痢に効く薬草として重宝されて来た歴史があるとの事である。ここから、現実直ぐに効き目の証拠が出るとの皆の感想から、ゲンノショウコという呼び名で呼ばれるようになったとのことである。

ところで、上の植物がゲンノショウコと分かった以上、家の直ぐ側だし、もう一度観察に行こうかと思ったが、このゲンノショウコを見つけた場所(矢竹がメインに生えていた)は、最近、完全に草刈りがされてしまって、綺麗な茶色の絨毯みたいになってしまっていた。所々に生えていた小中木も切られていたので、何か開発されるのかもしれない。

この場所は、以前から、数種の大型のカタツムリが捕まえられて、子供達とカタツムリのパラダイスと呼んでいた場所である。結構、今時珍しい大型カタツムリの天国であったが、少なくとも樹上性であった種は、住処を失ったことになる。

コミカンソウ

先日、道を歩いていたら、マメ科の複葉っぽい形状をした植物を発見。

なんだこれと思いながら、色々な角度から眺めてみた。そのうちの眺め方のひとつに、しゃがんで横から眺めるというのがあった。

すると、横に出た茎の下にビッシリと並ぶ茜色の小さな実が視界に入った。と、同時に、「あぁ、これがコミカンソウか。」と、一人頷き納得している自分が居た。

名前はコミカンソウ。東アジア、南アジアに広く分布するキントラノオ目コミカンソウ科に属する一年草である。決してマメ科ではないのである。

こうして、日本のコミカンソウも、史前帰化植物と考えられている。

私の中では、葉に斑の入っていないオオニシキソウが、もしかしたらコミカンソウなのではとの不安を抱いていたので、今回、ハッキリとオオニシキソウとは全然違うと確認出来たので、嬉しい1日であった。

極極極小粒の小(子)蜜柑に例えられた実の姿から、別名、狐の茶袋と言われているようであるが、キツネノチャブクロというネーミングも、ユーモアや洒落が感じられて、素敵だなと思う。