オオトビスジエダシャク 成虫

先程、約一年前の写真を見返して、オナガアゲハの投稿をしたが、同じ日に同じ里山で撮っていた蛾の写真も、投稿出来るなと感じた。

あれから1年……当時は種に行きつくキッカケさえ見つけられなかったが、今では特徴の要所を掴むことで、種の同定へと近づくスピードと精度が格段と上がってきている気がする。

昨年、8月3日に近所の里山で写し、迷宮入りになっていた蛾の写真は以下である。

名前は、オオトビスジエダシャクなのではと思う。大きさは、開張サイズで4センチを少し超えるぐらいだと思う。遠い過去の記憶だが、この当時、開張で2センチ程度の蛾など種に行き着けるわけがないと、鼻っから写真になんか撮っていなかった。要は、それなりの大きさがある蛾しか写真に撮っていなかった。

同定の決め手は、先ず、色合い。色合いは、灰白色のキーワードを使った。次に、この上の写真で見分けに使えると思った箇所は、翅の外縁のふさふさした毛の手前が、ノコギリの歯のようにかなりデコボコして見える。もう一つの区別に使えそうな箇所は、上翅のハッキリした中横線の中央辺りのWにも見える焦げ茶の小さな紋様であった。

さて、このオオトビスジエダシャクの幼虫の食草は、あまりに多岐に渡っているようなので、ここで列挙することは割愛する。

オナガアゲハ  成虫

先ほど、ミヤマカラスアゲハの投稿をして、俄然、黒いアゲハチョウへの興味が湧いてきたので、種不明でお蔵入りになっていた黒いアゲハチョウの古い写真を引っ張り出してみて、再確認してみた。

以下が、約1年前の8月3日に写真に撮っていた黒いアゲハチョウの写真である。撮影場所は、同じ地区の近所の里山。

前翅が細く、後翅が細長く見える気がする。この特徴は、オナガアゲハとジャコウアゲハの特徴なのだが、オナガアゲハの翅を除いた身体部分の色は黒色で、一方、ジャコウアゲハの身体部分の色は、黒色と赤色の縞紋様なのである。

この上の写真では、確認しずらいが、運の良い事にピンボケだが、横から写した写真を持っていた。それで確認すると、身体部分は黒一色である。

ゆえに、上の写真の個体は、オナガアゲハだと思う。

当時の事が記憶に蘇ってきたが、この個体は、薄暗い林内と明るい開けた場所の境界をゆったりとユラユラと優雅に飛んでいた。

さて、このオナガアゲハの幼虫の食草は、ミカン科の植物とのことである。ただ、ミヤマカラスアゲハ同様に、果実栽培用の園芸品種には、あまり産卵しないとのことである。

我が家に、今年植えたカラスザンショウの苗木がある。そのうち、産卵に訪れてくれればなと思う。

ミヤマカラスアゲハ  成虫

昨日、庭の草むしりをしていたら、黒いアゲハチョウの仲間が近くに止まった。飛び立たせないように恐る恐る近づいて、なんとか以下の写真が撮れた。

それにしても、青光りする鱗粉が綺麗!

直ぐに種を調べたら、ミヤマカラスアゲハかカラスアゲハかのどちらかという事になったが、ミヤマカラスアゲハなのではと思った。

理由はと言うと、前翅表側に見えるブルーのラインの幅が均一なところである。カラスアゲハだと、もうちょっとラインが太くて形も一直線ではないとの記事を読んだからである。理由としては、これだけじゃ弱い気もするが……

因みに写真の青い鱗粉が目立つのは、ミヤマカラスアゲハもカラスアゲハも雄であり、雌は、もっと黒が目立ち、赤オレンジの班紋も目立つ感じである。

それにしても、子供の頃より黒いアゲハチョウは幾度となく見てきているが、マジマジと見るとこんなに綺麗な輝きを持った蝶だったのかと感心させられる。

そして、我が家の庭でも毎年ひらひらと飛んでいるのを見かける黒色ベースにに赤色の小さな紋を散らつかせてるアゲハチョウって、何アゲハって言うんだろうとか、黒いアゲハチョウって何種類居るんだろうとの率直な好奇心の扉を開いてくれることになった。

ちょっと調べたら、黒いアゲハチョウは7種類居るようである。少し前にも、近所で、ナガサキアゲハなる大型の真っ黒のアゲハチョウには、遭遇したりしているし、昨年も、種不明でお蔵入りになっているが、同じ時期に黒いアゲハチョウの写真を撮ったのを思い出した。ちょっと見返してみようと思う。

さて、このミヤマカラスアゲハの幼虫の食草は、ミカン科のカラスザンショウ、キハダ、カラタチなどとの事である。あまり、園芸種の柑橘には来ないとの事であるが、どうなのであろう。

今回写真に撮った個体は雄で産卵はしないが、この写真を撮った直ぐ傍には、今年になってカラスザンショウの苗木を植えていた。黒いアゲハチョウを呼ぶためにである。そのうち、雌も現れ、産卵に使ってくれればなと思う。