ニイニイゼミ

先ず最初に、今年は例年より、ニイニイゼミの鳴き声をよく耳にするような気がすると感じているのは私だけなので有ろうか?

梅雨明け前の冷夏の影響なのか、アブラゼミやミンミンゼミの鳴き始めが遅く、そういった印象になるのかもしれないが、とにかく我が家の庭でも、メリハリ無く味気も無いあのニイニイゼミの鳴き声を、今年は常に聞くことが出来る。

このニイニイゼミは、昔は、街中にはあまり居ない蝉だったらしい。どおりで頻繁に捕まえた記憶が無い。子供心に、幾何学模様のステンドグラスみたいな翅を持った小さめの珍しい蝉の印象を抱いていた。

さて、木の枝等に産卵されたニイニイゼミの卵は、その年の秋には孵化して、幼虫達は地中へと潜り、地中での生活を始めるとの事である。地中での幼虫期間は、4年と言われ、日本の蝉の仲間の中では長い方である。蝉の成虫は、通説より長生きしてるとの最近の研究が有り、どの蝉も1ヶ月弱は生きている様だという事である。

翅は、遠目にはまだらに色が入っている様な印象を受けるが、確かに色が付いてるブロックも有るが、大部分は透明である。

また、幼虫がほぼ必ず泥まみれなのも、本種の特徴である。そして、このニイニイゼミの幼虫の脱け殻は、他の蝉の抜け殻と比べると、成虫の大きさの割には、とても小さい印象を受ける。どうやってあの体のサイズが、あの小さな脱け殻から出てこれるのと疑問が生じるのだが、この疑問は、ニイニイゼミを捕まえてみると、直ぐに解決する。翅が長いだけであって、体自体は、他の蝉の様に長く無く、寸詰まりで短く小さい事に、直ぐ気がつく。

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